時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ!!⑨ グリーン周りのアプローチ

[ 2022年12月9日 12:00 ]

時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ!!⑨ グリーン周りのアプローチ
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 グリーン周りから何打で上がるかによって、スコアは大きく変わります。ボギーを避けたければ、1パット圏内に寄せる必要があります。時松隆光プロによれば、アベレージゴルファーはわざわざ寄せづらい打ち方をしているとのこと。逆に、プロは簡単な打ち方を選択しているので、ピンに寄るそうで。今回はその簡単な打ち方をレッスンしてもらいましょう。進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。 動画で見る・時松隆光のボギーを打たないゴルフ⑨

 常住 グリーンエッジから10ヤード以内にあるボールを打つ場合、時松プロはどのように考えますか?
 
 時松 アベレージゴルファーはサンドウエッジ(SW)1本で対処することが多いようですが、私はまずアプローチウエッジ(AW)で寄せられるかどうかを考え、それでダメならSWを選択します。
 
 常住 ということは、基本は転がしですね。
 
 時松 そうです。SWでフワッと上げるアプローチはキャリーが長くなる分、距離感が難しくなります。しかし、AWで転がすと、キャリーが短くなるので、狙ったところにボールを落とせます。キャッチボールと同じで、短い距離の方が距離も方向もコントロールできるんですよ。
 
 常住 早速AWを使って転がすときの打ち方を教えてください。
 
 時松 まず、クラブはかなり短く持ちます。右手がシャフトとグリップの境目近くを握るイメージです。ボールの位置は右足の前で、ハンドファーストに構えます。スイング中は体重移動を行わないため、スタンスは広げず、両足をほぼ閉じた状態で構えましょう。
 
 常住 ボールを右に置いた分、本来のロフトよりも立った状態になり、弾道が低くなりますね。
 
 時松 その分ランが多めに出ます。私の場合は、ピンまで10ヤードなら基本は3ヤード先にキャリーさせて、7ヤード転がすイメージです。グリーンの傾斜やスピードによって、その割合を微調整します。
 
 常住 距離感はどのように身につけますか?
 
 時松 振り幅で打ち分けるのがいいでしょう。距離が短ければ振り幅を抑え、距離が長くなれば振り幅も大きくしていきます。このとき注意するのは、クラブを上げるスピード、下ろすスピード、振り抜くスピードを全て一定にすることです。ダウンスイングでスピードを速めたり、遅くするとトップやダフリなどのミスにつながるので気をつけましょう。
 
 常住 その辺りはパターと同じ振り子運動と考えていいですか?
 
 時松 大丈夫です。インパクトで止めるのではなく、バックスイングとフォロースルーを同じ大きさにすることが大切ですね。
 
 常住 アベレージゴルファーの中には、グリーンを行ったり来たりといったミスが出る人もいますが。
 
 時松 その場合、大半がヘッドアップに原因があります。よくインパクトを終えるまでは顔を上げるなと言われますが、それでは不十分です。ボールがグリーン上に落ちるまでボールがあったところを見るように心がけましょう。それだけでミート率は大きく変わります。
 
 常住 なるほど。あと打つ時に力を緩めてしまう人はどうしたらいいでしょうか?
 
 時松 そういう人は、スタンスを肩幅くらいに広げ、足を動かし過ぎていることが多いですね。アプローチでは体重移動は必要ないので、スタンスを開かなくても問題ありません。両足を閉じて背骨を軸にしたスイングを心がけましょう。
 
 (取材協力=千葉・アクアラインゴルフクラブ)

 ◆時松 隆光(ときまつ・りゅうこう)1993年(平5)9月7日生まれ、福岡県出身の29歳。5歳でゴルフを始める。沖学園高3年の時に九州アマ優勝。12年プロ転向。本名は源蔵だが、地元の寺から授かった隆光を登録名に。16年以来6年連続で賞金シードを獲得。ツアー通算3勝。20、21年選手会長を務める。ツアープロでは珍しいベースボールグリップ。
 
 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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