土俵内にiPad!?アマチュア相撲で初の「VAR判定」導入 映像を見ながら審判団が協議

[ 2022年9月4日 19:30 ]

異議申し立ての際に、土俵中央でiPadの録画映像を確認する審判団。大学相撲で初めてVAR判定が導入された(撮影・前川 晋作)
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 東日本学生相撲個人体重別選手権大会が4日、埼玉県上尾市の県立武道館で行われ、今大会からビデオ判定が導入された。

 大相撲では半世紀以上昔の69年春場所、横綱・大鵬が戸田に敗れて連勝記録が45でストップした一番が誤審であったと問題になり、翌場所から日本のスポーツ界で初めてとなるビデオ判定が導入された。アマチュア相撲では今大会が初めての試み。今年7月に行われた国際大会や中学生の全国大会、大学の試合でも明らかな誤審や不可解な判定が散見され、問題になっていたことがきっかけとなった。

 土俵の四隅に設置されたiPadの録画映像を、異議申し立て(大相撲の「物言い」)の協議時に参考として使用。この日は計4度、土俵中央で協議する審判団がiPadの映像に目を凝らして正確な判定に導いた。VAR判定第1号となった試合で副審を務めた審判は「コマ送りで止められるから公正で分かりやすい。死に体かどうかも判断しやすい」と新システムを支持。反対方向からの映像も同時に確認することで、いろいろな角度から際どい勝負を見極めることができた。

 より正確な勝負判定を促すためにもこの制度はかなり効果的で、審判団からは肯定的な意見が多く聞かれた。今後もアマチュア相撲の試合ではVAR判定を推進していくことになるだろう。

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2022年9月4日のニュース