馬場 初の「日の丸」はほろ苦 「モンスターコース」で崩れ74 

[ 2022年8月25日 04:30 ]

第1ラウンド、ティーショットを放つ馬場咲希
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 全米女子アマチュア選手権で日本勢37年ぶりの優勝を果たした馬場咲希(17=日本ウェルネス高2年)が初めて日の丸を背負い挑んだが、74とスコアを伸ばせなかった。バーディー先行も、上がり2ホールで3つスコアを落とすなど失速した。上田澪空(みく、17=共立女二高2年)は71、橋本美月(19=東北福祉大2年)は72。上田と橋本のスコアが採用され、ル・ゴルフ・ナショナルでプレーした日本の初日は通算1オーバー、143となった。

 馬場にとっては、ほろ苦い日の丸デビューとなった。37年ぶりの快挙を果たしてから初めての大会。「夢だったのでうれしい」とナショナルチームのユニホームに胸をときめかせていたが、ショット、パットともに安定せず、日本勢で最も悪いスコアに終わった。

 「ずっと耐えていこうと思ったので、17番でダブルボギー、18番でボギーは悔しい。コースが難しいこともあるが、自分のプレーが崩れている」

 4番でバーディーが先行するなど、前半はパープレーとまずまずの内容だった。だが、インの後半でパリ五輪の会場にも選ばれている難コースに苦戦した。「モンスターコース」と警戒していた通り、上がり2ホールで3つもスコアを落とす結果になった。

 初日は日本のスコアに貢献できなかったが、悲観することはない。8月1日にナショナルチームに入ったため、ガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチの指導を受けたのは今大会直前が初めてだった。「グリーンで傾斜の機器を使ったことがなかったので、それを使ってゼロライン(上りの真っすぐなラインにボールを乗せるマネジメント)を意識するなど、面白いなと思った」。畑岡奈紗、金谷拓実、中島啓太らが心酔する名将のエキスを注入されたばかりで、ラウンドを重ねてステップアップするつもりだ。

 14日に全米女子アマで圧勝してから日本に帰国後、フランスへ入った。厳しい日程だった上に、「本当にびっくり。こんなに大ごとだとは思っていなかった。まだ慣れていない」と周辺は騒がしいまま。落ち着く暇はなかったが、「悪いイメージを振り切って、切り替えて頑張りたい」と言った。17歳は全てを糧に、ベストを尽くす。

 《上田日本勢最上位》馬場と同学年の上田が日本勢最上位で発進した。前半で2バーディー、後半で2ボギーのパープレー。「出だしは体が固まって、あまりいいスタートではなかったが、ホールが進むごとに慣れてきた。(全体として)もったいないミスが多かった」と反省したが、2人をしのぐスタートを切った。4月のヤマハ・レディースで大会コース記録に並ぶ64をマークし5位に入った逸材。「海外の試合でも一番凄いアマチュアの大会」と印象を語っていた試合でも見せ場をつくる。

《橋本1番イーグルも「悔しい」後半大失速》チーム最年長の19歳、橋本は前後半で別人となった。1番パー4でイーグルを奪うなど、前半は32。ところが後半は13番のトリプルボギーが響き、40と崩れ、「本当に悔しい」と唇をかんだ。それでも1オーバーで耐えたのは次につながる。「安全なところに(球を)置くことを第一に考えるべきだった」と、コースマネジメントの徹底を自身に課した。

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