馬淵 復帰9カ月で7年ぶり日本一、女子1メートル板飛び込み 夫・瀬戸とパリ五輪「出たい」

[ 2022年8月8日 05:20 ]

飛び込み 日本選手権最終日 ( 2022年8月7日    日環アリーナ栃木 )

優勝し笑顔の馬淵(撮影・小海途 良幹)
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 昨年12月、約4年4カ月ぶりに現役復帰した馬淵優佳(27=ミキハウス)が非五輪種目の女子1メートル板飛び込みに出場し、242・90点で優勝した。日本選手権制覇は15年大会の1メートル板飛び込み以来、7年ぶり。復帰からわずか9カ月で日本一に返り咲いた。男子高飛び込みは今夏の世界選手権銀メダルの玉井陸斗(15=JSS宝塚)が511・56点で4年連続4度目の優勝。2位に86・30点差をつけるぶっちぎりで頂点に立った。

 非五輪種目では喜べない。現役復帰からわずか9カ月で日本一に返り咲いた馬淵だが、浮かれた様子は皆無だった。「やってきたことは間違いじゃなかった」と一定の手応えを示した上で「ホッとした気持ちもありつつ、悔しい気持ちの方が大きい」と心境を吐露。「肩に力が入る悪い癖が出た」と自身の演技を冷静に分析した。

 17年5月に競泳男子の瀬戸大也(28=TEAM DAIYA)と結婚し、同年8月のユニバーシアードを最後に一度は引退した。昨年9月、東京五輪代表の榎本遼香(25=栃木県スポーツ協会)から「一緒にやりませんか?」と3メートルシンクロ板飛び込みで組む誘いを受けたことを機に、復帰を決断。2児の母として育児と練習を両立させる生活に入り、今大会は3メートル板飛び込み4位、シンクロ板飛び込み2位と健闘した。

 目標の24年パリ五輪出場には五輪種目で結果を出す必要があるが、3メートル板飛び込みには個人、シンクロともに三上紗也可(21=米子DC)、金戸凜(19=セントラルスポーツ)ら実力者が立ちはだかる。夫・瀬戸との五輪出場について「壁は高く厚い。道のりは簡単ではないが、一緒に出たい思いはある」と語った馬淵。1歩ずつ4年4カ月の空白を埋めていく。

 《父・崇英氏は娘の決断を「応援」》馬淵の父・崇英氏(58)は「日頃の頑張りが結果につながってよかった」と娘の優勝を喜んだ。寺内、玉井、荒井らのコーチを務めるが現在は娘の指導はしていない。昨秋に現役復帰を告げられた際は驚き五輪への道が険しいことも伝えたという。決断を尊重しており「コーチとして話せば口が止まらなくなるが、担当コーチがいるので、それはできない。親として応援している」と可能な範囲でのサポートを約束した。

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