~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑤ SWとスティック1本でバックスイングを正しく身につけよう

[ 2022年8月5日 12:00 ]

~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑤ SWとスティック1本でバックスイングを正しく身につけよう
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 調子が悪くなると、クラブをどこに上げていいのか分からなくなることはありませんか?間違ったところにクラブを上げた時点で、ナイスショットの確率は低くなります。そこで、今回は奥嶋誠昭コーチに正しいバックスイングを身につけるコツを解説してもらいます。聞けば、スティック1本あれば簡単に修正できるとのこと。その極意とは?アシスタントを日大ゴルフ部OGの加藤みなみさんが務めます。 動画で見る・~奥嶋誠昭コーチの新理論~⑤

 加藤 正しいバックスイングとはどのように行えばいいのでしょうか?

 奥嶋 前回、スイングプレーンについて説明しましたが、トップ・オブ・スイングまでそのプレーンに沿ってクラブを上げると、自動的に正しいバックスイングになります。ただ、なかなかプレーンに沿ってクラブを振れない人もいるので、もう少し詳しく説明しましょう。まずは、SWとスティックを1本用意します。

 加藤 スティックがない場合はどうしましょう?

 奥嶋 細くて長い棒なら何でもいいですよ。クラブでも構いません。手順としては、SWを握る際にスティックも一緒に握りましょう。アドレスではスティックが左の脇腹にくっつく感じです。スタンスは開かず、スクエアに構えます。この状態からバックスイングを行いますが、シャフトが水平になったときにクラブが爪先を結んだラインと平行になります。そこから両手を上げると、スティックの先端がボールを指す瞬間があります。さらに両手を上げてトップ・オブ・スイングを完成しますが、その間、スティックの先端はボールと目標を結んだターゲットライン上を指すのが正解です。

 加藤 なるほど。確かにクラブだけでなく、スティックがあると、グリップエンドがどこを指しているのか分かりやすいですね。

 奥嶋 スティックがボールを指すのは、全クラブ共通です。試しに1Wでもやってみましょう。シャフトが水平になったときにクラブが爪先のラインと平行になり、そのまま上げていくと、スティックがボールを指した後、ターゲットライン上を指し続けます。

 加藤 アベレージゴルファーはそのようなバックスイングを行っていないわけですね?

 奥嶋 そうです。主にスライスが出て、たまに引っ掛けが出るような人は、シャフトが水平になった時に爪先のラインとクラブが平行になっていません。グリップエンド=スティックが目標の右を指します。この状態からさらに両手を上げていっても、スティックはボールを指す瞬間がなければ、ターゲットライン上を指すこともありません。ターゲットラインよりも遠くを指してしまうからです。

 加藤 練習場で言えば、前の打席にいる人を指すわけですね?

 奥嶋 正解です。トップ・オブ・スイングでクラブがちょっと寝た形になるタイプがそうなります。ボールが当たらない、真っすぐ飛ばないという人はスティックがターゲットライン上を指していないと考えましょう。

 加藤 自分1人だと間違ったところにクラブを上げていると気づきませんが、チェック法があるといいですね。

 奥嶋 鏡や動画を利用してチェックすると、さらに自分がどのようにクラブを上げているのか分かると思います。いきなり正しいバックスイングに変えることは難しいかもしれませんが、根気よく続けましょう。

 (取材協力=ヒルトップ横浜クラブ)

 ◆奥嶋 誠昭(おくしま・ともあき)1980年(昭55)3月26日生まれ、神奈川県横浜市出身の42歳。10歳からゴルフを始める。堀越高から米大学留学を経てレッスン活動をスタート。これまでに谷原秀人や一ノ瀬優希らのコーチを務め、現在は稲見萌寧、木下稜介らの指導を行っている。
 
 ◆加藤 みなみ(かとう・みなみ)1997年(平9)5月13日生まれ、栃木県佐野市出身の25歳。12歳でゴルフを始める。日大卒。大学時代はゴルフ部に所属。ベストスコアは72。将来の活躍が期待される女子ゴルファーを応援するプロジェクト「白金台女子ゴルフ部」のマネジャーとしても奮闘中。

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