九電工・真野友博、九州連覇から日本一制覇へ! 9日開幕・陸上日本選手権

[ 2022年6月8日 09:32 ]

日本選手権制覇と世界選手権出場を目指す真野
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 陸上の日本選手権が9日から4日間、大阪府のヤンマースタジアム長居で行われる。男子走り高跳びに出場する真野友博(25=九電工)は5月の「九州実業団陸上選手権」で自己ベストにあと1センチに迫る2メートル30で2連覇を達成。勢い十分に2度目の日本選手権制覇に挑む。

 誰よりも高く。今年に入ってムード最高潮の真野は、日本選手権優勝を強く意識して大阪に乗り込む。3月に行われた日本室内選手権では大会記録の2メートル24で優勝。5月上旬の静岡国際では2メートル27で頂点に立った。さらに5月下旬の九州実業団陸上競技選手権で自己ベストにあと1センチの2メートル30を叩き出し大会新で2連覇。「自分の試技に集中して勝って記録を残したい。自分の跳躍ができれば結果はついてくる」と力を込めた。

 広島県生まれ。中学から陸上を始め、山陽高校では2年、3年と高校総体に出場。「いい環境で続けたい」と福岡大に進学した。1980年のモスクワ五輪代表で元走り高跳び日本記録保持者の片峯隆氏から指導を受け、大学で記録が19センチ伸びた。「上の大会でも入賞を狙えるようになっておもしろさが増した」。九電工では19年から全日本実業団選手権3連覇、日本選手権も一度制覇している。

 身長は1メートル80。昨年の東京五輪に出場した戸辺直人(JAL)が1メートル94、衛藤昴(味の素AGF)が1メートル83で日本人選手でも低い方だという。だが、それがハンデとは考えていない。「身長が低いからこそできる動きがある」。最大の長所は助走から踏み切りまでのスピードを生かした跳躍。母校で週5日、3時間程度の練習でも意識して取り組む。助走練習や他校に比べ多いという跳躍練習を繰り返している。

 昨夏の東京五輪はあと一歩のところで出場を逃した。テレビ観戦した真野は「ここに出られてたのかも知れないんだなと。今までの五輪はレベル的に見える距離じゃなかったので。今までの試合と見え方は違いましたね」と悔しさを糧にしている。

 9日からの日本選手権では7月に米国で行われる世界選手権の参加標準記録となる2メートル33に挑む。20年の全日本実業団でマークした自己ベストの2メートル31を超える高い壁だ。「高さ的には十分見えている」。あと2センチをクリアする手応えは十分にある。

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2022年6月8日のニュース