競泳界の「Z」男、東京五輪背泳ぎ2冠リロフが今夏の世界選手権を“ボイコット”

[ 2022年3月23日 23:17 ]

 昨夏の東京五輪で競泳男子背泳ぎ2冠に輝いたエフゲニー・リロフ(25=ロシア)が23日、今年の世界選手権(6月18日からブダペスト)を欠場すると自身のインスタグラムで表明した。「ロシアのパラリンピック選手や国際大会から除外された全てのロシアのアスリートを支援するために、今夏の世界選手権へ行くことを拒否する」と記し、ロシア選手が国際大会から閉め出されている現状へ抗議する意味での“ボイコット”と説明した。

 各国際競技団体(IF)がロシアとベラルーシの資格停止や大会からの除外を打ち出す中、国際水泳連盟(FINA)は国旗や国歌を使用しない中立的立場での選手の参加を認めている。これに対し、スイスやドイツ、ポーランドが「選手の安全性と公平性を保証できない」とボイコットの可能性を表明するなど欧州の一部が反発。リロフは「悲しいかな、スポーツはまともな競争相手なしでは前進できない」とも記した。

 リロフはプーチン大統領が主催して18日にモスクワ・ルジニキ競技場で開かれたクリミア併合8周年記念集会に、ロシア軍の象徴である「Z」マークを胸につけて出席。英水着メーカーのスピード社から契約を打ち切られたほか、FINAが調査に乗り出す事態となっている。

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2022年3月23日のニュース