【二所ノ関親方 真眼】冷静な高安 上位対戦は立ち合い修正が必須

[ 2022年3月23日 05:30 ]

大相撲春場所10日目 ( 2022年3月22日    エディオンアリーナ大阪 )

熱戦の末、豊昇龍をよりきった高安(撮影・井垣 忠夫)
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 今場所最長の1分10秒2を要しても、内容の濃い勝利でした。高安は元々、長い相撲が多い力士ですが、豊昇龍戦はじっくり攻めたことが勝因です。

 強調したいのは土俵際の攻め。相手は足腰の強さを武器に多彩な逆転技がある。高安は左を深く差して横向きにするとワンクッションおいてつりながら出た。非常に冷静でした。今場所はたたみかけるときと粘るときの勘がいいというか、メリハリがついています。

 反省材料を挙げれば、立ち合いでしょう。先に手をつかされて差し負けてしまった。後半は上位との対戦が続きます。一つのミスが致命傷になるだけに、しっかり修正することを肝に銘じてほしい。

 11日目にして早くも大一番が組まれました。今場所強さが際立つ若隆景戦。高安は中途半端に差しにいくと左右のおっつけの餌食になります。難攻不落の相手には立ち合いからかく乱するような早い攻めに徹するしかありません。左右どちらかの差し手にこだわらず、逆の手を生かすような工夫が必要です。(元横綱・稀勢の里)

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2022年3月23日のニュース