競泳ニッポン 3季ぶり欧州転戦 入賞1桁、東京五輪低迷の反省生かし海外勢と直接対決

[ 2022年3月9日 05:30 ]

競泳日本代表が出場予定の主な大会
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 6月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)に出場する競泳日本代表が5月に欧州グランプリ(GP)を転戦する方針を固めた。欧州GP出場は新型コロナ感染拡大前の19年以来、3季ぶり。昨夏の東京五輪は本番前に海外勢とレースをできなかった影響もあり、入賞数は9に低迷していた。梅原孝之競泳委員長(51)は24年パリ五輪で金を含む複数メダルと入賞率60%を目標に掲げ、世界選手権を試金石にする考えを示した。

 東京五輪の反省を生かし、競泳ニッポンが再出発する。都内で合宿中の世界選手権日本代表は18選手で、うち6選手が初代表。梅原競泳委員長は今後の強化方針に言及し「いくつかのプランから選択してもらう。まだ決定ではないが、欧州グランプリには、ほぼ全員が出たいと言っている」と明かした。

 5月1日閉幕の日本選手権後に世界選手権に向けた最後の強化期間に突入する。国内で練習を積む組や、標高約2300メートルのスペイン・シエラネバダで高地合宿を張る組などに分かれて強化を進め、5月下旬の欧州GP第2戦バルセロナ大会、第3戦カネ大会を転戦する計画だ。その後、直接ブダペスト入りする。コロナ感染拡大後は個人での国際大会出場や、国際水連と一線を画す国際リーグに出場した選手はいるが、日本水連主導の欧州転戦は3季ぶりとなる。

 東京五輪は金2、銀1を獲得したが、入賞数は9。本来の力を発揮できずに予選や準決勝で敗退する選手が続出し、88年ソウル以来の入賞数1桁に終わった。欧州選手権などをこなして本番を迎えた欧米勢と違い、事前に海外勢とのレースを経験できなかったことも低迷の一因と分析。梅原委員長は「本戦前に海外勢と接することは大事。パリでは東京に続き金を含む複数メダルの獲得を目指す。本番でいかにベストを出すか。ベスト率を35%にして、入賞率60%以上が目標となる。世界選手権でこの目標にどれくらい近づけるか確認したい」と語った。

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