バッハ会長 ロシアに追加制裁なし パラ出場も尊重

[ 2022年3月3日 09:33 ]

IOCのバッハ会長(AP)
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 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が2日、ロシアのウクライナ侵攻後では初めて取材に応じ、ロシア・オリンピック委員会(ROC)と同国選手に追加制裁は行わない考えを示した。国連の五輪休戦決議に反する戦争は「ベラルーシの支援を受けたロシア政府による違反だ」と強調し「ロシアの国民にも選手にもROCにも責任はない」と理解を求めた。

 IOCはロシアとベラルーシの選手、役員を国際大会から除外するよう各国際競技連盟(IF)や大会主催者に勧告したものの、アパルトヘイト(人種隔離)政策で南アフリカ・オリンピック委員会に科した追放処分には至っていない。

 バッハ氏は4日開幕の北京冬季パラリンピックにロシアとベラルーシの選手参加を認めた国際パラリンピック委員会(IPC)の決定を「全面的に尊重する」と指摘。反戦を訴えるロシア選手の身の安全についても「IOCには限界がある。警察も軍もない。できることは精神的な支援と、この状況に光を当てることくらいだ」と述べた。

 ロシアのプーチン大統領とは数年話していないとし、名字を呼ぶことも避けて不快感を示した。ウクライナの惨状に「ぞっとする。北京冬季五輪の閉会式で平和を訴えたのに、努力は全く報われなかった」と嘆き、欧州の五輪放送権の入札からロシアとベラルーシを排除したと明らかにした。(共同)

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2022年3月3日のニュース