御嶽海 「大関」の文字に宿る責任感「輝いていましたね」 春場所の新番付発表

[ 2022年3月1日 05:30 ]

初めて大関としてしこ名が載った春場所の番付表を指す新大関の御嶽海(日本相撲協会提供)
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 日本相撲協会は28日、大相撲春場所(13日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、初場所で3度目の優勝を果たして大関に昇進した御嶽海が西の2番目に就いた。オンラインで行われた会見では大関としての責任感を強調。2年ぶりの大阪開催で看板力士の名に恥じない活躍を誓った。同じ94年生まれの阿炎と若隆景が新関脇に、元横綱・朝青龍のおい、豊昇龍が新小結にそれぞれ昇進した。

 いつもの番付発表とは違う心境だった。心の中に宿ったのは「大関という責任感」。真新しい番付で確認した御嶽海は会見で「(文字が)輝いていましたね」と独特の言い回しで笑みを浮かべた。

 初場所は千秋楽で照ノ富士を破るなど13勝2敗で3度目の優勝。三役通過に28場所を要し、目標としていた地位にたどり着いた。1月下旬に新型コロナウイルスに感染。発熱もあったが、2月12日から稽古を再開し「体調はばっちしです。10日間は何もできなかったが、部屋に来て四股を踏んだり、基礎運動はちょっとずつやってきました」と不安なしを強調した。場所前の合同稽古は行われず、部屋での調整が主体。部屋に関取がいないため、重きを置く四股、すり足などを徹底していく。「大関は言い訳ができない。しっかり調整して最高の形で初日に入れれば」と意気込みを語った。

 初場所後には1歳上の一般女性との結婚が明らかになった。愛する人の支えも大関獲りの要因だったという。「勝った時も負けた時も、また明日があるから、とぶれない気持ちで支えてくれた」。2年ぶりの大阪開催となる春場所に向け「電話で怒られないように」と冗談交じりに意気込んだ。

 1月の昇進伝達式では「まだまだ追い掛けるものがある。まだ一つ上の番付もある」との横綱への思いも口にした。会見で明言は避けたものの、29歳での昇進だけに足踏みもしていられない。「しっかり挑戦者でいくことが一番大事だと思う。恥ずかしくない成績を残したい」と強い責任感をのぞかせた。

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2022年3月1日のニュース