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ジョコ コロナ治療薬自分でつくる!バイオ企業創業していた、“反ワクチン”の姿勢貫く

[ 2022年1月21日 05:30 ]

豪政府を提訴する準備を進めるジョコビッチ(AP)
Photo By AP

 男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)が、新型コロナウイルスの感染予防薬開発を手掛けるデンマークのバイオテクノロジー企業の共同創業者で大株主であることが分かった。同社のCEOが19日、ジョコビッチが創業者の一人で、夫人と合わせて株式の80%を保有していると明かした。ワクチン未接種でオーストラリアを国外退去となり、全豪オープン欠場を余儀なくされたジョコビッチだが、今後も“反ワクチン”の姿勢を貫くことになりそうだ。

 ジョコビッチが大株主となっているのは、デンマークの「クアントバイオレス(QuantBioRes)」社。同社のイバン・ロンチャレビッチCEOは、ジョコビッチが20年6月に設立された際の共同創業者で、エレナ夫人とともに80%の株式を持っていると公表した。取得金額は明らかにしなかった。同国の会社登記簿によると、ジョコビッチとエレナ夫人はそれぞれ40・8%、39・2%の株式保有となっている。

 同CEOによると、クアントバイオレス社は新型コロナウイルスがヒト細胞に感染するのを防ぐペプチドを開発しており、デンマーク、オーストラリア、スロベニア、英国を合わせて約20人の研究者が働いているという。ワクチンではなく治療薬の開発に取り組んでいると強調した同CEOは、新薬の安全性や効果を確認して承認を得るための治験を今夏に英国で始める予定と明かした。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった頃から“反ワクチン”の姿勢を示していたジョコビッチは反対するだけではなく、ワクチンに頼らない解決方法にいち早く取り組んでいたことになる。一方で、今後の競技活動は厳しい道のりとなることは必至だ。大会4連覇と男子単独最多21度目の4大大会制覇をもくろんでいた全豪オープンは、ワクチン接種拒否を巡る法廷闘争の末に査証(ビザ)を取り消されて国外退去処分となり欠場。5月22日開幕予定の全仏オープンも、公共施設利用者にワクチン接種を義務づけるフランスの新法律により参加の見通しは厳しい。米国やスペインも入国には接種が必要で、ツアー転戦もままならない。

 たとえ新薬が開発されたとしても、使用可能までには時間がかかる。全豪欠場で世界ランク1位から陥落する可能性も出てきた王者は、それまでどのようにコロナ禍をしのぐつもりなのだろうか。

 【ジョコビッチと新型コロナ】
 ▽20年4月 新型コロナウイルスワクチン接種に反対と個人的見解を表明。
 ▽同年6月 コロナ下のベオグラードで開催した慈善大会で感染者続出。世界中から批判される。
 ▽21年2月 全豪オープンで3連覇達成。
 ▽同年11月 全豪オープンが参加選手のワクチン接種義務化を発表。
 ▽22年1月4日 全豪オープン出場を明言。義務づけられた新型コロナウイルスワクチン接種の免除を主催者などが認めたとした。
 ▽同5日 深夜にメルボルン入りもオーストラリア入国を拒否される。接種免除に必要な証明を示せなかったとしてビザは取り消し。
 ▽6日 隔離ホテルへ移送。弁護士は異議申し立て。
 ▽8日 昨年12月16日に陽性反応を示したためワクチンを接種できないと主張。一方、陽性判明後もイベント出席や取材に応じた事実が次々と判明。
 ▽10日 ビザ取り消し手続きに不備があったとして裁判所が入国を認める判断を示し、収容施設から即時解放するよう指示。政府側は反発。ジョコビッチは練習再開。
 ▽12日 年末にスペインへ渡りながら入国書類に事実と異なる記載をしたことが判明。ジョコビッチは代理人のミスと釈明。
 ▽14日 オーストラリアのホーク移民相が再度のビザ取り消しを決定。弁護士は決定取り消しを申し立て。
 ▽15日 隔離ホテルに再収容される。
 ▽16日 申し立てが却下され、国外退去と全豪オープン欠場が決定。夜に出国して17日にセルビア帰国。

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