高校日本代表候補いなくたって俺たち強いんだ!国学院栃木、FW&バックス一体で勝ち取った初のベスト4

[ 2022年1月3日 13:26 ]

第101回全国高校ラグビー大会 準々決勝   国学院久我山17-7長崎北陽台 ( 2022年1月3日    花園 )

<長崎北陽台・国学院栃木>4強入りを決め、歓喜の国学院栃木フィフティーン(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 初のベスト4進出を決め、ノーサイドとともに国学院栃木は歓喜の輪で喜びを爆発させた。2011年大会準々決勝で東海大大阪仰星に敗れて以来、2度目の挑戦で壁を突破した。8強で唯一、高校日本代表候補を持たないチームがFW、バックス一体となって攻め、そして守りぬいた。

 試合の流れを引き寄せたのは2年生SO伊藤龍之介だ。後半8分に22メートルライン付近のラックからの9次攻撃でタテにステップを刻んで、初トライに成功した。前日2日の大学選手権準決勝の東海大戦で決勝のトライを決めた明大SO伊藤耕太郎は兄。全国大会での兄弟揃っての活躍が、チームにとっても値千金のプレーとなった。

 今大会初戦の2回戦でロック白石和輝主将が脳しんとうで退場し、大会出場ができなくなった。「キャプテンの分までやる」を合言葉に、前半21分には代わりにゲームキャプテンを務めるCTB田中大誠も30メートルPGで先制。白熱した試合を全員でしのぎ切った。

 初のベスト4に吉岡肇監督は「34年間監督をやって来ましたけど、間違いなく最高の一日です。歴史を変える日だと朝から言ってきましたけど、実現して本当によかった。白石もベンチで肩を並べて声を出し続けてくれた。彼の無念をみんなが背負って“主将を(準決勝の)抽選の場に立たせるんだ”というエネルギーになったと思います」と一丸でつかんだ勝利だと強調した。

続きを表示

この記事のフォト

2022年1月3日のニュース