羽生結弦「ホッとしています。6分間練習前から泣きそうで…」圧巻の合計322.36点で北京五輪切符

[ 2021年12月26日 21:40 ]

フィギュアスケート全日本選手権最終日 ( 2021年12月26日    さいたまスーパーアリーナ )

<全日本フィギュア最終日>優勝した羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケートの北京五輪代表最終選考会となる全日本選手権は26日、男子のフリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(27、ANA)が最終滑走のフリーで211.05点をマークし、合計322.36点で2年連続6度目の優勝。3大会連続となる五輪出場を決めた。

 SP2位の宇野昌磨(24、トヨタ自動車)がフリー193.94点、合計295.82点で2位、同3位の18歳・鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)がフリー197.26点、合計292.41点で3位となった。

 「天と地と」の冒頭で前人未到の大技クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑み両足で着氷した羽生。その後は圧倒的な表現力と華麗なジャンプで1万7000人の観衆を魅了した。

 試合後の優勝インタビューでは「正直、ホッとしています。なんか、正直もう6分間練習前から泣きそうで、ほんと、何か、あと何回、こういう景色が見られるだろうとか、ほんとにあとなんか、今までの頑張ってきたこととか、いろんなことを思い出して。でも朝の公式練習、ほんとにまあ、回さなくてもいいかなって思えるぐらいだったんですけど、かなり悔しかったんで、本当にホッとしています」と、ここまでの道のりを思い浮かべながら話した。クワッドアクセルへの挑戦については「まあとにかくアクセルってほんと難しいですけど、それよりも全部がちゃんとプログラムとして、天と地とっていう楽曲とプログラムにちゃんとリスペクトを持った上でできたので良かったなと思います」とすっきりした表情を見せ、北京五輪代表内定について問いかけられると「あ、そうか(笑い)。本当にこれからも頑張ります。どうか応援よろしくお願いします」と笑顔で語った。

 クワッドアクセルの人類初成功を目指す今大会。会場初練習となった23日は右足一本での着氷に近い好ジャンプを披露し、25日の公式練習は成功はなかったものの、「天と地と」の冒頭に組み込んだバージョンを初めて披露した。この日の練習では、トリプルアクセルを10本以上跳んでから「天と地と」を流しての滑走。冒頭、4回転半にアタックしたが、回転が抜けた。曲以外でも、回転が抜けるシーンがあった。回転軸と回転パワーの最適なバランスを探る作業を続けていた。そして、6分間練習でも2度挑み、氷の上で何度もうなずく姿が見られていた。

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