松山 コロナ陽性で米ツアー棄権 全英ピンチ、五輪出場に影響も

[ 2021年7月4日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー ロケットモーゲージ・クラシック第2日 ( 2021年7月2日    ミシガン州デトロイトGC=7370ヤード、パー72 )

松山の今後の日程
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 松山英樹(29=LEXUS)が新型コロナウイルスの検査で陽性判定を示し、第2ラウンドのスタート前に棄権した。2日に米ツアーが発表した。松山は15日開幕の海外メジャー全英オープン(英国・ロイヤル・セントジョージズGC)、29日から始まる東京五輪(埼玉・霞ケ関CC)に出場を予定しており、影響が懸念される。8位から出た小平智(31=Admiral)は76と崩れて通算1アンダーで予選落ちした。

 2日は第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われたが、松山はコースに姿を見せなかった。米ツアーが新型コロナウイルスの検査で陽性判定を示し、棄権したと発表した。

 松山は米ツアーを通じて「この知らせ(コロナ陽性)を聞き、ロケットモーゲージ・クラシックを棄権せざるを得なくなり、とても残念です。周囲の人たちの健康と安全のために必要な措置を取るつもりです。心配してくれる皆さんに感謝します。できるだけ早く回復して競技に戻れることを楽しみにしています」とコメントした。

 3日に日本プロ選手権の会場で会見した五輪競技対策本部の倉本昌弘強化委員長は、日本ゴルフ協会が松山サイドと連絡を取ったことを明かし「フロリダの自宅へ帰ると聞いている。症状は全く出ていない」と説明した。

 今後は2週後の全英オープン、さらに2週後の東京五輪への出場を予定しているが、影響が懸念される。米ツアーによると、松山が全英オープンに出られるかどうかは大会を主催するR&Aが判断する。倉本氏も「全英オープンについてはR&Aと調整している。五輪についてはJOC(日本オリンピック委員会)に報告した。我々は、それ以上何もできない」と強調した。

 全英オープンに出場できたとしても、万全な体調で臨めるかどうか分からない。回復が遅れれば東京五輪に向けても不安材料となる。16年リオデジャネイロ五輪はジカ熱や治安を憂慮し出場を辞退した経緯があり、地元開催の今回は金メダル獲得に意欲を見せていた中、痛い離脱と言える。

 それでも、陽性判定を受けて大会を棄権しながら2週後の全米オープンで優勝したジョン・ラーム(スペイン)の例もある。世界が注目する2つの大舞台を前に日本のエースの早期復帰が待たれる。

 ≪初日同組ミケルソンも心配≫第1日に松山と同組で回ったフィル・ミケルソン(米国)とリッキー・ファウラー(米国)はこの日、急きょ2人1組でプレーをした。ミケルソンはホールアウト後に取材に応じ、「彼に起こったことをとても残念に思う。ヒデキサンが全英オープンに出場できることを願っている」と気遣った。自身の感染の可能性については「私はワクチンを打ったが、それでも感染することがある。一日中近くにいたことを思うと確かに不安にはなるが、常にディスタンスは保っていた」と語った。

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