4日に21歳 池江 200Mリレーで日本新 2年8か月ぶり 白血病から復帰後初「やっぱりうれしい」

[ 2021年7月4日 05:30 ]

女子200メートルリレーで日本新記録を樹立し、酒井(左)とグータッチをする池江(右)。左から2人目は五十嵐 (撮影・光山 貴大) 
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 東京五輪代表の女子400メートルリレーチームが非五輪種目の200メートルリレーに出場し、日本記録の1分39秒82をマークした。五十嵐千尋(26=T&G)、池江璃花子(21=ルネサンス)、酒井夏海(20=東洋大)、大本里佳(24=ANAイトマン)の泳順で、19年5月に記録された従来のタイムを1秒13更新。池江にとって日本記録は白血病を患う前の18年11月に100メートル自由形で記録して以来で、9種目の保持となった。

 チームメートとグータッチして、池江が喜びを表現した。日本新は18年11月に100メートル自由形でマークして以来2年8カ月ぶり。白血病から復帰後は初だった。第2泳者を務め、24秒82。強化中の疲労もあり、万全の状態ではなかったが「個人でもリレーでも、やっぱり日本記録の響きはうれしい」と笑顔を見せた。きょう4日が21歳の誕生日。20歳最後のレースで五輪に弾みをつけた。

 6月のジャパン・オープン後にリレーメンバーでミーティングを実施。4月の日本選手権の100メートル自由形を制した池江は第1泳者の候補だったが、病気前より体重が軽くスタートで出遅れるため「第1泳者は千尋さんがいいと思う」と提案。他の3人も納得し、五輪本番の400メートルリレーでも採用する方針の泳順が固まった。4人のLINEグループをつくり、日々の練習タイムを報告し合うなど結束力は強い。この日の引き継ぎタイムは全員が本番の目標である0・1秒台を記録した。

 池江は五輪本番で個人種目に出場せず、リレーに専念。既にエントリーが発表されている女子400メートルリレーに加え、女子400メートルメドレーリレー、混合400メートルメドレーリレーに出場する可能性がある。「まだ何レースも泳げる体力がついていない」と個人種目を回避した理由を説明。「(16年)リオ五輪では7種目に出て最後はつらかった」という記憶も判断材料となった。「リレーを思う存分楽しんで、3年後(のパリ五輪)に気持ちをつなげていけたら」。東京経由パリ行きの青写真は既にできている。

 ○…東京五輪代表の男子400メートルリレーチーム(塩浦、難波、関、中村)も200メートルリレーに出場し、1分27秒48の日本記録を出した。19年5月に記録された従来のタイムを0秒87更新。アンカーを務めた中村は「4人で一つの目標をクリアできたのは良かった。五輪に向けていい流れができた」と視線を上げた。きょう4日には同じメンバーで400メートルリレーに出場予定。泳順は本番を想定した中村、塩浦、難波、関に変更する方針だ。

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