宇喜多飛翔、アマから羽ばたく 1差3位発進「いつも通り」

[ 2021年4月23日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 関西オープン第1日 ( 2021年4月22日    兵庫県 有馬ロイヤルGC=7103ヤード、パー71 )

<関西OP・第1日>5アンダーでフィニッシュの宇喜多飛翔はプロに混じっての優勝争いにもリラックスした表情(左)
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 アマチュアの宇喜多飛翔(19=大阪学院大2年)がプロツアーでの自己ベストを1打更新する66をマークし、首位に1打差の5アンダー、3位の好スタートを切った。ともにツアー未勝利の池村寛世(25=ディライトワークス)と石坂友宏(21=日本ウェルネススポーツ大)が6アンダーで首位。2週連続優勝を目指す金谷拓実(22=フリー)は首位に4打差の2アンダー、24位につけた。

 アマチュアゴルフ界からまた一人、次代を担うスター候補生が名乗りを上げた。先週の21年初戦、東建ホームメイトカップで金谷と優勝争いを演じた中島啓太(20=日体大3年)に続いたのは、備前岡山出身の宇喜多だった。

 「いつも通り安全にいきました。別にそんな普通でした」。6番で70ヤードの第3打を1メートルに寄せるなどパー5全てでスコアを伸ばす手堅いゴルフで涼しい顔の6バーディー。プロツアー2戦目とは思えない冷静な試合運びで首位戦線に加わった。

 備前岡山で宇喜多と言えば戦国武将の宇喜多秀家。親戚が家系図をさかのぼって調べたこともあるという。結局、確証は得られなかったが、小さい頃からその名が何かと話題に上る。高校時代にゴルフ部主将を務めたようにリーダー役を引き受けることも多かった。

 名前といえば下の名も今が旬。同じ岡山出身の梶谷翼(17=兵庫・滝川二高)が3週前のオーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権でアジア人初優勝。表記は違うが、飛翔も「つばさ」と読む。渋野日向子の登場以来、大きな盛り上がりを見せる岡山ゴルフ界に男子では待望のスター候補が誕生した。

 高校3年だった19年10月のブリヂストン・オープンがプロツアー初戦。初日に67を叩き出して首位に3打差の5位。69で回った2日目は21位に順位を下げたが、見事、予選通過を果たした。台風の影響でこの大会は36ホールに短縮されたが、その先があったらどうだったか。わずか3ラウンドながらここまで全て60台。大きな可能性を感じさせる19歳だ。 

 ◆宇喜多 飛翔(うきた・つばさ)2001年(平13)5月16日生まれ、岡山県出身の19歳。父の影響で10歳からゴルフを始める。岡山・関西高では1年からエース。県高校総体個人戦3連覇。高3時の19年全国高校選手権春季大会で2位、日本アマチュア選手権は9位。大阪学院大進学後も1年時から主力。1メートル77、80キロ。得意クラブは9I。目標の選手はタイガー・ウッズ(米国)。血液型A。

 ▽宇喜多秀家 安土桃山時代の戦国武将で、豊臣秀吉政権五大老の一人。秀吉の死後、反徳川家康を掲げて挙兵した。関ケ原の戦いでは西軍の副大将として奮戦したが、小早川秀秋の裏切りに遭い、宇喜多隊は壊滅。子供らとともに八丈島に流刑となり、1655年に84歳で死去。16年1月から放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」では元男闘呼組の俳優・高橋和也が演じた。

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