グレコ77キロ級で屋比久翔平が初の五輪切符 レスリング五輪アジア予選

[ 2021年4月9日 17:26 ]

レスリング・東京五輪アジア予選第1日 ( 2021年4月9日    カザフスタン・アルマトイ )

屋比久翔平
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 男子グレコローマンスタイル77キロ級で屋比久翔平(ALSOK)が決勝進出を決め、2位以上に与えられる五輪出場枠を獲得。日本レスリング協会の規定により、初の五輪代表に内定した。

 中国選手と対戦した準決勝は2点リードから第1ピリオド終了間際に追いつかれたものの、第2ピリオドで2度テークダウンを奪い加点。危なげない内容で6―2と快勝して悲願の切符を手にし「決して調子が良いとは言えない状況で、一つ決勝まで勝ち切れたことは良かった」と汗を拭った。

 五輪は元全日本王者でレスリング指導者の父・保さんが出場できなかった舞台。「親父が五輪に出られなくて、そのことを物心ついたときから色んな方に言われたので。そこから五輪を目指してやってきて、やっと東京五輪も重なって強く出場したい、金メダルを取りたいという気持ちは年齢が上がるにつれて強くなっていた」。父の思いに加え、昨年4月に結婚し、8月には第一子が誕生。一家の大黒柱としての自覚も強くなった。

 16年リオデジャネイロ五輪予選では力が及ばず、世界との差を思い知った。あれから5年。「最初に思ったのはリオの予選。凄く悔しい思いをした。その時の気持ちを晴らせた」と振り返り、今夏の舞台に向け「親父の夢は果たせたと思う。これからは自分の夢に向けて1つ、2つとレベルを上げて金メダルを獲りたい」と見据えた。

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2021年4月9日のニュース