アドベンチャーランナー北田氏 極寒のアラスカ560キロレースに挑戦開始

[ 2021年3月4日 05:30 ]

スタート前にメッセージを送ったアドベンチャーランナーの北田雄夫氏
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 2017年に世界7大陸アドベンチャーマラソンを日本人初走破した“アドベンチャーランナー”として知られる北田雄夫(たかお)氏(37)が、新たなチャレンジとして最高標高1000メートル、気温マイナス40~0℃と極寒の米アラスカ州で、2月28日から3月10日(現地時間)までの11日間で560キロ(280キロ折り返し)を走破する「Iditarod Trail Invitational」のスタートを切った。

 スタートを前に北田氏は「厳しい大会に向け、不安も興奮も入りまじり、数日前から緊張が止まらないです。合わせて『やるぞ!』という気持ちもいっぱいです」と、コロナ禍の中で1年延期となったチャレンジに強いやる気を見せた。

 同レースは、1924年に同州ノームで感染症が大流行し、住民が全滅の危機にさらされる中、愛媛県出身の探検家・和田重次郎氏が開拓した道を血清を運び、住民が救われたことを記念して行われるようになったという。「そんな先人が切り開いた道を、同じ日本人として走破したい!歴史をつないでいけるよう、より熱い思いを持って駆けてきます」と北田氏。

 今回で20回目の開催となり、FOOT部門の参加者数は28人で、アジアからは北田氏が唯一の出場者だ。レース概要について「参加資格は100~240キロの極寒レースを2つ完走した者だけに挑戦が許され、エントリー料は日本円で約16万円。40~96キロ間隔で設置されたチェックポイント8カ所を通過し、自分の荷物もあらかじめ2カ所にだけドロップバッグできます。ルールもセルフサポートで人からのサポートも禁止され、緊急事態の際も大会側の対応もなく、自己責任となります」と、想像を絶する過酷なレースとなっている。

 さらに「食料や寝袋、サバイバル装備はソリで引き、装備アイテムは100種類、ソリ重量は約22キロあります。コース上にはマーキングもなく、人や民家もなく、携帯電話もつながらず、野生動物と遭遇する可能性もあります。チェックポイントでお湯や軽食がもらえまずが、水分がなくなれば雪を溶かします。ブリザードになればとどまるか進むかは自己判断となり、夜は1日13時間でレース中はほぼ寝ない状態が続き、基本は野宿となります。遭難、凍傷、睡魔、孤独、野生動物、ケガや事故、体力、メンタル、体調異変など、リスクと課題はたくさんありますが、一方で、オーロラなどまだ見ぬ世界との出合いや、レースを通じて自分がどれだけ成長できるか楽しみです」と北田氏。

 スタート時に日本のファンに対して「命の危険や苦しみと向き合う恐怖もあるレースです。それでも僕は、心を奮い立たせて挑みたいレースです。とにかく体に気をつけて、みなさんに力もいただきながら、すべてを出し切ってきます」と、北田氏は熱いメッセージを残してスタートを切った。

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