ラグビーTL、16&17日予定の開幕延期決定…新たに18人がコロナ感染

[ 2021年1月15日 05:30 ]

トップリーグの緊急会見に応じる日本ラグビー協会の岩渕健輔専務理事(右)と太田治トップリーグチェアマン
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 日本ラグビー協会は14日、今週末に予定していたトップリーグ(TL)2021の開幕を、2月に延期すると発表した。12日に3チーム44人の新型コロナウイルスの感染者を発表し、2試合の中止を発表していたが、この日までに新たに3チーム計18人の陽性者が判明し、安全な大会運営が困難だと判断した。日本協会では大会方式を見直した上で、2月初旬から中旬の開幕を目指す考えを示した。

 新たに感染者が判明したのはNEC3人、神戸製鋼10人、東芝5人(12日にチームが独自に発表した2人を含む)の計18人。12日に判明していた3チームの計44人と合わせ、リーグ全体で62人にまで膨れ上がった。既に決まっていた2試合に加え、計5試合が中止に追い込まれる状況となり、日本協会は開幕自体の延期という大きな決断を下した。

 14日午後、オンラインで緊急会見した岩渕健輔専務理事は「濃厚接触者の確定にも時間がかかり、グレーな状態で試合を進めることは難しい」と説明。第2節(23、24日)以降も複数試合の開催が困難な状況で、「早いタイミングで決断し、フォーマットを変更し、選手、関係者の安全を担保したリーグ運営を目指す」と話した。

 日本協会では現状を鑑み、中止時期によって4つの代替大会方式を想定。今回は開幕前にリーグ成立要件である75%の試合開催が難しくなったことで、リーグ戦とトーナメントの2段階方式に変更し、大会成立を目指す。今夏の日本代表活動を考慮し、最終戦は従前通り5月23日に設定。TLの太田治チェアマンは「代表のスケジュールを加味して決める」との見解を示した。

 一方、全国の感染者数は高止まりしており、今後は各チームでより厳しい感染防止対策が求められる。岩渕専務理事は「TLでは12月末にかけて全員の検査をしたが、そこから数週間で(感染者が)増えた事実がある」と危機感を募らせた。外部との接触を断つバブルと呼ばれる方式での開催も「難しい」と話す。新たな大会方式、開幕日を設定後、再び感染者が出れば再延期の可能性もあり、太田氏も「現状把握、チームに突っ込んだヒアリングをしてガイドラインをより厳格化するか決める」と話した。

 日本協会は政府方針に沿って、2月開幕の場合も収容率50%を上限に最大5000人の観客を入れる方針。販売したチケットの取り扱いは今後決める。

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