中大ルーキー・吉居 箱根20年ぶり表彰台へ、創部100周年期待の星「勝ちにこだわる」

[ 2020年12月18日 05:30 ]

箱根駅伝への意気込みを語った中大・吉居
Photo By スポニチ

 箱根駅伝(来年1月2、3日)の予選会を2位通過し、4年連続94度目の出場を決めた中大が17日、多摩キャンパスで記者会見を開いた。創部100周年の節目となる今大会。01年の77回大会以来遠ざかっている表彰台に向け、5000メートルのU20日本記録保持者、スーパールーキー・吉居大和(1年)が名門復活に導く。日体大は全身脱毛症を抱えながら箱根に挑む藤本珠輝(2年)が快走を誓った。

 大学に入学してから約9カ月の1年生にエースの風格が漂い始めている。多くのメディアが参加した会見に先輩たちとともに出席した吉居は「箱根駅伝ではどの区間でも勝ちきれるように頑張りたい。区間賞を目指す」と堂々と言い切った。

 ここ数年、予選落ちやシード落ちなど不振の中にあった名門に復活の兆しが見えてきた。100周年という記念すべき節目の年に合わせたかのように、スーパールーキーの吉居が入学。異次元の強さを発揮し続けている。今夏、5000メートルのU20日本記録を更新。3位に入った日本選手権(4日)でも自らのU20日本記録を上回るなど破竹の勢いで成長を続けている。「箱根まで1カ月ないが、やることは変わらない。20キロ走る準備をしたい」と平然と語った。

 仙台育英高では全国高校駅伝で優勝を経験。練習に集中できる環境に魅力を感じ“白門”を選んだ。今季はチーム全体で月間50キロ、年間では600キロ走行距離が増加。高校時代とは比べものにならないほど増えたが「補強トレーニングを継続してできているのが結果につながっている」と手応えを口にする。

 箱根駅伝では往路での起用が濃厚で、予選会日本人トップの三浦龍司(順大)らスーパールーキーたちとの激突も予想される。名門復活を託された若きエースは「今年注力したのは勝負で勝ちにこだわること。どんなレースでも一番と思ってやってきた。他大学のレベルの高い選手と一緒に走りたい」と意気込んでいた。

 ◆吉居 大和(よしい・やまと)2002年(平14)2月14日生まれ、愛知県田原市出身の18歳。仙台育英高では3年時に全国高校駅伝で優勝。今月4日の日本選手権で自らの持つ5000メートルのU20日本記録を更新。1万メートルも11月の日体大記録会でU20歴代3位の28分8秒61をマークした。憧れの選手は東京五輪マラソン代表の服部勇馬(トヨタ自動車)。1メートル68、49キロ。

 ▽箱根の伝統校 第1回大会(1920年)に出場した東京高師(現筑波大)、明大、早大、慶大の陸上部はいずれも創部100年を超える古豪。1887年(明20)創部の東大が箱根出場校の中で最古。今大会で2連覇を狙う青学大は1918年創部。出場回数歴代2位タイの89回を誇る日大は、21年に創部100周年を迎える。

続きを表示

2020年12月18日のニュース