新大関・正代 初の休場 再出場の可能性は…枝川親方「今は治療に専念 無理してもらいたくない」

[ 2020年11月12日 10:58 ]

大相撲11月場所5日目 ( 2020年11月12日    東京・両国国技館 )

正代
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 新大関の正代(29=時津風部屋)が日本相撲協会に「左遠位脛腓(けいひ)じん帯損傷で約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。3日目の小結・高安戦で土俵際の突き落とし逆転勝ちした後、土俵下に落ちた際に左足首付近を痛めていた。患部をテーピングで固定して臨んだ4日目の大栄翔戦はしっかりと踏み込めずに完敗していた。正代の休場は2014年春場所の初土俵以来初めて。新大関の休場は昨年夏場所の貴景勝以来となった。

 病気静養中で11月場所を休場している師匠の時津風親方(元幕内・時津海)の代わりに4日目の夜に正代と話し合った枝川親方(元幕内・蒼樹山)は電話取材に応じ「じん帯が伸びているみたい。痛みがあって怖いと言っていた」と説明。この日朝になっても症状がよくならなかったため休場を決断した。同親方は再出場について「ケガの状況によって。本人は意欲はあるんでしょうが、今は治療に専念すること。無理はしてもらいたくない」と話した。このまま休場して負け越せば、来年1月の初場所はカド番となる。

 大関の休場は3日目から休んでいる朝乃山に続いて2人目。白鵬と鶴竜の両横綱も初日から不在で、2横綱2大関の休場は2003年初場所(横綱=武蔵丸、貴乃花、大関・千代大海、魁皇)の例がある。また、17年秋場所では3横綱2大関(横綱=白鵬、稀勢の里、鶴竜、大関=高安、照ノ富士)が休場している。これで横綱、大関の出場者は大関・貴景勝のみで、大関以上が1人だけとなったのは今年7月場所(皆勤は大関・朝乃山のみ)以来。

 9月の秋場所で初優勝を飾って大関に昇進した正代は「長く相撲を取れれば」という長期的な目標を掲げ、11月場所に向けても「まずは勝ち越し。ケガなく15日間、取り切れれば」と話していた。ケガという不足の事態により、早々に目標は断たれた。

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