正代、3連勝も左足ひねり…ピンチ「明日にならないと分からない」

[ 2020年11月11日 05:30 ]

大相撲11月場所3日目 ( 2020年11月10日    両国国技館 )

大相撲11月場所3日目、突き落としで高安を破った正代(右)
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 新大関の正代は逆転の突き落としで小結・高安を破って初日から3連勝としたが、左足に不安を抱えることになった。土俵から落下する際に左足をひねったもようで、花道をゆっくりとした足取りで引き揚げた。大関・貴景勝も土俵際の突き落としを決めて全勝をキープ。大関・朝乃山は右肩の負傷で、自身初の休場となった。

 大関として初めての結びで3連勝を飾っても、正代の表情はさえなかった。土俵を下りる際には一瞬ちゅうちょし、花道は左足をかばいながら歩を進めた。「変な倒れ方をしたので。怖くてゆっくり帰ってきた」。胸中は喜びよりも不安の方が大きかった。

 大関経験者の高安を攻め切れなかったことが、不安を抱える原因となった。いなして土俵際に追い詰めながら2度にわたって引いた。主導権は高安に移り、右喉輪を受けてバランスを崩すと俵に詰まった。持ち味の柔らかさを生かして右足で残しながら突き落としを決めたが、左足は土俵の側面でかかとを滑らせながら不自然な形で爪先から着地した。支度部屋を出る際のリモート取材には「今のところ普通に歩けている」と言いながら「正直、明日になってみないと分からない」と首をひねった。

 白鵬、鶴竜の両横綱が2場所連続で初日から休場し、この日から朝乃山が休場。正代が衝撃を受けたとみられる左足首は一夜明けて腫れや痛みが出る可能性は否めない。休場を強いられることになれば、大関が1人だけとなる非常事態に陥る。

 「前に出れば勝てるところで、勝ちにこだわって引いたりいなしたりしている。そこは良くないところ」。新大関の重責を感じ、思うような相撲が取れていないことは自覚している。その反省を踏まえて結果を出せるかどうかは、左足の状態にかかってくる。 

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2020年11月11日のニュース