【玉ノ井親方 視点】土俵際で逆転勝ち…貴景勝、立ち合い鋭さ磨けば安定

[ 2020年11月11日 05:30 ]

大相撲11月場所3日目 ( 2020年11月10日    両国国技館 )

11月場所3日目、霧馬山(左)を突き落しで下す貴景勝
Photo By スポニチ

 貴景勝は危なかったが、よく堪えた。霧馬山に立ち合いで変化気味に左上手を取られ、苦手の四つに組まれた。しかし、がっぷり四つに組まずに自分の左を自由にして、土俵際で相手が押し込んできたところをタイミングよく左から突き落とした。反射神経の良さを感じさせる動きだった。

 貴景勝と対戦する相手は、ほとんどがまわしを取りにくる。大関の突き押しを封じれば力を半減させられるからだ。それをさせないためには、立ち合いで相手の動きをよく見て、突き放していく必要がある。

 だが、この日は当たる時に頭が下がって、霧馬山の動きが見えていない感じだった。そこをもっと注意すれば簡単には、まわしを取られなくなる。上背のある相手だったり、立ち合いで変化されたりすると組まれるケースも出てくるが、立ち合いの圧力、鋭さを磨けば取り口は安定する。(元大関・栃東)

続きを表示

2020年11月11日のニュース