永峰咲希 反骨メジャー初V 2年ぶり2勝目「私たちの代も負けたくない」

[ 2020年9月14日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子プロ選手権大会コニカミノルタ杯 最終日 ( 2020年9月13日    岡山県 JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部=6640ヤード、パー72 )

メジャー初優勝を飾りカップを掲げる永峰
Photo By 代表撮影

 首位に2打差の4位から出た永峰咲希(25=ニトリ)が69をマークし、通算12アンダーで18年フジサンケイ・レディース以来、ツアー2勝目となるメジャー初優勝を飾った。広島県福山市出身で実家がコースから車で40分という田辺ひかり(23=伊藤園)ら3人が1打差の2位。首位スタートの“ミレニアム世代”西村優菜(20=フリー)は7位で、“新世紀世代”笹生優花(19=ICTSI)は13位だった。

 最終18番グリーン。プレーオフ進出をかけた田辺のパットが、カップ手前で失速。仮設アテスト場のテラスから見ていた永峰はマスクの下で笑った。

 「凄く大きな試合で優勝することができましたし、成長を感じることもできました」

 先に首位に立ったペ・ヒギョンが8番のダブルボギーで自滅。永峰は首位と2打差で出た前半に3バーディー。後半も10、11番でバーディーなど14アンダーと伸ばし、トップに躍り出た。12、16番で3パットのミスでスコアを落とし、メジャー初制覇の重圧に押しつぶされそうな終盤。徐々に強まる風の計算に頭を悩ませながらふと、2年前のフジサンケイ・レディースの一シーンを思い出した。最終日の最終18番で3パットしたあの場面。それでもプレーオフでは菊地絵理香を破った。「大丈夫」。気持ちを強く持って、後続を1打差で振り切った。

 「私たちの代も凄く頑張ってる。口には出さなくても負けたくないというのはみんな思ってると思います」

 渋野、畑岡らの黄金世代、00年生まれのミレニアム世代、今季2勝の笹生ら新世紀世代が台頭。22歳以下の若手による突き上げは、年々激しくなる一方だ。そんな中、プロ入り同期で一流プロの証、賞金シードを保持しているのは永峰、柏原明日架、大西葵だけ。世代交代の激流に逆らう意地を見せた。

 自粛期間中、ボールの位置や体重配分で球筋を操る1ランク上の技術を習得したという。メジャー初制覇を機に「もっと気を引き締めて練習しないと」と目線はさらに上へ。今後は女子プロゴルファー日本一の誇りを胸に若手の挑戦を受ける。

 ◆永峰 咲希(ながみね・さき)1995年(平7)4月28日生まれ、宮崎市出身の25歳。11歳からゴルフを始める。宮崎日大高時代にナショナルチーム入りし12年には全国高校選手権春季大会優勝、日本女子オープンでもローアマに。14年7月のプロテストに一発合格。翌15年に賞金ランク39位に入り、以降は賞金シードを保持。1メートル58、58キロ。師匠は池田兼武。血液型A。

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