NBAバックスが再び不快感を表明 ウィスコンシン州議会の“スロープレー”を批判

[ 2020年9月2日 08:09 ]

ウィスコンシン州ケノーシャで続く抗議デモ(AP)
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 フロリダ州オーランドでプレーオフに臨んでいるNBAバックス(本拠はウィスコンシン州ミルウォーキー)が1日、再び不快感を表明した。バックスは警官による黒人男性への発砲事件(8月23日)を受けて26日の試合をボイコットし、各方面にその動きが拡大。現在は東地区準決勝でヒートと対戦しているが(1敗)、試合のなかった1日にリモート会見に応じ、警察改革に対して何の動きも見せていないウィスコンシン州の州議会を「対応が遅い」と批判した。

 この日はドナルド・トランプ大統領(74)が、周囲の反対を押し切る形で発砲事件の現場となった同州ケノーシャを訪問。同市で発生している人種差別への抗議デモについて、「暴徒による国内テロだ」と語って論議を呼んだ。

 ウィスコンシン州のトニー・エバース州知事(68=民主党)は6月に自身が掲げた9つの警察改革案をベースに、上下院に特別議会の招集を求めたが、そのための話し合いはわずか30秒で物別れ。AP通信によれば、議会で多数派となっている共和党のリーダー、スコット・フィッツジェラルド上院議員(56)は「この先、数カ月にわたって検討すべき法案がたくさんある」としてまったく取り合わなかった。

 これに対してバックスのベテランで白人選手のカイル・コーバー(39)は「我々は州と国に対してリーダーシップを求めている。すぐに改革する必要がある」と、ジェイコブ・ブレイクさん(29)に背後から7発の銃弾を浴びせることになった警官の行為の問題に触れようとしないウィスコンシン州議会の対応の遅さを指摘。マイク・ブデンホルザー監督(55)も「1日あれば片付く問題。共和党であれ、民主党であれ、選挙で選ばれた人たちのやることとは思えない」と議員たちの“スロープレー”にきびしい意見を突きつけていた。

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