【女子ソフト連載・監督に聞く(10)】トヨタ自動車・中西あかね監督

[ 2020年9月2日 12:00 ]

トヨタ自動車・中西あかね監督(C)公益財団法人日本ソフトボール協会
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 《チーム一丸で2年ぶりの王座奪還!》

 ―昨シーズン(15勝7敗の3位)を振り返って。
「苦しい試合が多かった。投打がかみ合わず、点を取った後すぐに取られたり。守備のミスによる失点も多く、リズムが悪かった。ただ後半戦は苦しい中でも粘り強くトヨタらしい戦いができた」

 ―今年のスローガンは『徹底』。
「チームとしても個人としても、やるべき事をしっかりとやり切るという意識を全員が常に持てるように」

 ―新型コロナウイルスによる自粛期間をどう過ごしたか。
「緊急事態宣言中はチームとして活動休止となり、練習施設の使用ができなかった。その間選手は一日出社して仕事の前後に各自で自主トレをしていた。5月中旬からは4グループで時間差の自主練習を始め、6月15日から全体練習を再開した。1カ月間練習できない期間があり、選手のモチベーションが心配だったが両コーチが各職場を回って面談をしたり、自主練習もスタッフが色々考え対応をしてくれた」

 ―新型コロナウイルスが試合に与える影響は。
「普段なら円陣を組んで一声かけてというのができないので、切り替え、メリハリで何か工夫が必要だと考えている。ハイタッチなどもソフトボールならではの動きでお客さんが見ていて楽しい部分。できなくなってぎこちないところはあるが、プレーの部分に関しては何も変わらない」

 ―注目する投手は。
「後藤には先発でゲームをつくり、中心となって活躍してほしい。打者との駆け引きや失敗したことを含め昨年の経験を今季につなげてほしい」

 ―注目する野手は。
「捕手の切石。リーグでの経験はまだまだ少ないが、これからチームの中心にならなければいけない選手。失敗を恐れずに思い切ってプレーしてほしい」

 ―新戦力が2人加入したが。
「ペツコヴァはアボットのような球威はないが長身で動くボールがある。長谷部は長打力が魅力。経験を積めば楽しみな選手になるだろう」

 ―後半戦のみとなった今季について。
「1試合1試合の重みが増し、短期決戦のようにあっという間に過ぎていくと思う。守りでリズムをつくるチームの戦い方を変えることは考えていないが、選手を使いながら状態が上がってくるのを待つ時間はない。状態のいい選手をコーチと相談しながらしっかり見極めて使っていくことが大事になる」

 ―具体的な戦い方は。
「守りは短期決戦だからこそミスが許されない。打ち取った打球などアウトを取れるものを確実にアウトにしていく。当たり前のプレーをしっかり。攻撃は先行逃げ切りのパターンを目指し、先制点を挙げることにこだわっていきたい。その中で自分たちの攻撃の幅が広がってくると思う」

 ―順位などの目標は。
「有利な形で、1位2位で決勝トーナメントに進めるように。そこを目指して1勝1勝を積み重ねていく。全員で日本一目指し戦う」

 ―最後にファンへのメッセージを。
「待っていただいていたファンの方もたくさんいると思う。その期待に応えられるように、自分たちのソフトボールで明るい話題を提供したい」

 ※トヨタ自動車・古澤春菜選手へのインタビュー動画は、弊社YouTube公式チャンネル「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において9月2日正午頃、公開予定です。

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