照ノ富士「いろんなことがあったけど…続けてきてよかった」 序二段から30場所ぶり奇跡の復活V

[ 2020年8月2日 17:50 ]

<大相撲七月場所千秋楽>八角理事長から賜杯を渡される照ノ富士(左)(右奥は伊勢ケ浜親方)(撮影・西海健太郎)
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 4カ月ぶりの本場所となった大相撲7月場所は2日、東京・両国国技館で千秋楽の取組が行われ、14場所ぶりに幕内に戻ってきた大関経験者の照ノ富士が15年夏場所以来、30場所ぶり2度目の優勝を果たした。関脇・御嶽海を寄り切りで下して13勝2敗とし、貴闘力(00年春場所)、徳勝龍(今年初場所)に続く幕尻優勝を決めた。

 照ノ富士は関脇だった15年夏場所で初優勝し、23歳で大関に昇進。その後、両膝の負傷に糖尿病や内臓疾患が重なって17年秋場所で大関から転落すると、一時は序二段まで番付を落としたが、史上最大の復活劇で2度目の賜杯を手にした。

 照ノ富士はインタビューで「続けてきてよかったなと思います」と思いを吐露。そして「いろんなことがあったんですけど、最後にこうやって笑える日が来ると信じてやってきた。一生懸命やったらいいことあると思った」と語った。

 前日に正代に敗れて2敗目を喫したが「一日一番。昨日のことは昨日で終わり、今日からは前向きで」と切り替え、千秋楽で御嶽海に勝利。前回優勝した5年前は「イケイケだった」と振り返り、「今は慎重にひとつのことに集中してやってきた。それが違う」とどん底からの復活優勝を喜んだ。

 「落ちていたときも応援してくれる方々、家族や部屋のみんな、おかみさん、支えてくれる人がいたから、恩返ししなきゃと思った」と周囲の支えへの感謝を口にした28歳。来場所へ向けて「今場所と同じく一日一番全力を出し切って、やれるところまでやりたい」と意気込んでいた。

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