朝乃山、焦って初黒星…1敗に後退“苦手”御嶽海に裏返された 地元で高まる期待に「緊張感」

[ 2020年7月29日 05:30 ]

大相撲7月場所10日目 ( 2020年7月28日    両国国技館 )

御嶽海に上手投げで敗れた朝乃山は土俵下でうつろな表情 (撮影・西川祐介)
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 新大関・朝乃山は関脇・御嶽海の上手投げに屈し、初日からの連勝は9でストップ。本人は焦りが敗因と冷静に分析し、出直しを誓った。横綱・白鵬は平幕・北勝富士を押し出し、史上初の横綱1000回出場を飾り、全勝で優勝争い単独トップに立った。1敗は朝乃山と平幕・照ノ富士の2人となっている。

 大関初黒星。負け残りの土俵下では珍しく、考え込むような表情を見せた。ただ、西支度部屋のシャワーで悔しさも洗い流したのか、リモート取材の朝乃山は冷静だった。

 「立ち合いで踏み込んで左上手を取れなかったので。焦っている部分はあった。最後も僕が強引に出ようとしたところを御嶽海関に投げられました。そこが反省点です」

 御嶽海には過去2勝4敗と劣勢。立ち合いで思い切り伸ばした左手がまわしに触れたものの、つかめない。それでも攻めながら右をねじ込み一気に前へ。しかし結び目付近をつかまれた左上手で裏返され、土俵下へ転がり落ちた。

 前日までの9連勝で地元は大いに沸いていた。「朝乃山富山後援会」の青木仁理事長によると、朝乃山の実家近くの公民館など富山市内各所で自然発生的にパブリックビューイングが実施。

 「“2度目の優勝じゃないか”と皆さん期待しています」。日増しに高まる周囲の期待に応えようと本人も必死で、「緊張感はありました」と唇をかむ。

 全勝の白鵬とは1差。八角理事長は「明日から思い切りいけばいい」と奮起を促した。本人もそのつもりだ。「1敗したので気楽にリラックスして自分の相撲を取り切りたい。プラスに考えて横綱・白鵬関についていく気持ち」。まだ直接対決を残しており、諦めない限りチャンスはある。

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2020年7月29日のニュース