【荒磯親方 真眼】地に足ついている琴勝峰、自分の新入幕時とはレベルが違う

[ 2020年7月24日 06:20 ]

大相撲7月場所5日目 ( 2020年7月23日    両国国技館 )

<7月場所5日目>松鳳山(左)を小手投げで破る琴勝峰(撮影・沢田 明徳)
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 新入幕の琴勝峰は初日から浮足立つところが全くありません。体勢が整わないで押していくと軽くなってしまうのですが、しっかりと腰を割って攻めています。松鳳山戦は二本入れられましたが、地に足がついているから、しっかり反応できていました。

 私は18歳の新入幕で9勝を挙げたのですが、緊張して浮足立ったことを覚えています。技術や体力の差を肌で感じ「これが幕内か」と思い知らされました。琴勝峰は4日目の高安戦で先手を取られながらも攻防の中で勝ちに持っていくなど、落ち着いているだけでなく、力強さの中に柔らかさもあります。3月とも体つきが違っていますが、まだまだ伸びる体つき。自分の新入幕のころとはレベルが違います。

 照ノ富士を破った高安とは、場所前に三番稽古で胸を合わせました。私も体が張っている状態で臨んだのですが、随分といじめられ、「早く自分の相撲を取り戻したい」という気持ちが伝わってきました。30歳は一番力が出る年。若手のように気持ちを出していくことも大事でしょう。(元横綱・稀勢の里)

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2020年7月24日のニュース