遠藤、鶴竜撃破 「友人との約束」熊本に届けた金星「少しは元気を届けられたんじゃないか」

[ 2020年7月20日 05:30 ]

大相撲7月場所初日 ( 2020年7月19日    両国国技館 )

遠藤(右)は鶴竜の腰砕けで金星をあげる (撮影・西川祐介)
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 前頭筆頭・遠藤が鶴竜の腰砕けによる勝利で通算7個目の金星を挙げた。低い立ち合いで鋭く当たり、横へずれた横綱相手に前へ出ると、裾払いされたタイミングで圧力を強めて白星を手にした。1秒8で勝負を決め「立ち合いでまわしを取られてちょっとやばいと思った。そこを反応よく動けて良かった」と振り返った。

 初日からいきなりの横綱戦。それが4カ月ぶりの本場所とあって「少し違和感があった」という。いつもは大声援を浴びる人気力士だが、今場所の声援は自粛。それでも、「お客さんの拍手が力になります」と感謝し、期待に応える1勝を挙げた。

 いつもは言葉少ない力士だが、この日は違った。熊本県芦北町で豪雨の被害に遭った日大時代の同級生から、場所前に「今日で20連勤。場所頑張って」とエールが届いたという。実際に被害に遭った地域の動画を見て「元気を届けられるような相撲を取る」と友人に約束。横綱を撃破し「少しは元気を届けられたんじゃないかと思う」と胸を張った。

 初日を迎えるまでは「変わらず自分と向き合って、やれることをやってきた」という。必ず訪れる初日に向けて努力し続けた4カ月の結果が、芦北の友人を照らす金星になった。29歳の技巧派は「一日でも多く、自分の相撲を取れるように頑張っていきます」と言葉に力を込めた。

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