コロナ疑いで力士1人入院「息苦しさに血痰の症状」 10日に検査結果判明

[ 2020年4月10日 05:30 ]

開催に影響は…? 夏場所初日を待つ両国国技館
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 新型コロナウイルスへの感染の疑いがある幕下以下の力士1人が9日、都内の病院で再検査を受けた。日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱・大乃国)が明かした。この力士は発熱などの症状があり、8日に簡易的な検査を受けて陽性と伝えられていた。この日になって病院側から陰性の誤りだったと連絡が入ったが、入院してさらに精密な検査を受けて調べている。早ければ10日に検査結果が判明する。

 これまで新型コロナウイルスへの感染者がいなかった相撲協会が予断を許さない状況に陥った。8日夜に陽性と伝えられた力士はこの日になって陰性だったことが判明。ただ、簡易的な検査では判断しきれないこともあり、都内の病院に入院。芝田山広報部長は「引き続き本検査(PCR検査)をしている」と説明した。

 芝田山広報部長によると、この力士は4日に発熱。2日ほどでいったん熱は下がったが、再び高熱が出たという。「体のだるさ、息苦しさを感じ、血痰(けったん)の症状もみられた。持病も持っていた」と新型コロナウイルス感染症に似た症状が出ている。力士は幕下以下のため、相撲協会は力士名や所属部屋の公表は避けた。

 この力士が所属する部屋では複数の体調不良の力士がいるとみられていたが検査を受けたのは1人。力士が所属する部屋は稽古を中止している。陽性だった場合は部屋の全員が検査を受ける。

 相撲協会の対応について、芝田山広報部長は「どういう人と接触しているか、経路など、保健所の指導に従って対策を取る」と話した。この日は改めて、各一門の理事を通じ部屋持ちの師匠に予防策の再強化を口頭で連絡。他の部屋に所属する力士ら協会員についても、やむを得ない場合を除いて外出禁止とした。

 史上初の無観客開催となった春場所は、1人でも感染者が出た場合は中止することになっていた。夏場所は2週間延期で5月24日初日となったが、初の感染者が出た場合、開催方法に大きな影響を及ぼすことになる。

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2020年4月10日のニュース