宇野、自己ベスト充実V 世界選手権見据え4回転3種4本「挑戦楽しむことできた」

[ 2020年2月24日 05:30 ]

フィギュアスケート チャレンジ杯第3日 ( 2020年2月22日    オランダ・ハーグ )

フリーの自己ベストを上回る高得点で優勝した宇野
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  男子フリーでは、ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(22=トヨタ自動車)はフリーでもトップの198・70点をマークし、合計290・41点で優勝した。3月18日開幕の世界選手権(カナダ・モントリオール)へ向けて確かな手応えをつかんだ。23日の女子フリーではSP首位の紀平梨花(17=関大KFSC)がトップの156・38点の高得点を叩きだし、合計230・65点で優勝した。

 演技を終えた宇野から、思わず笑みがこぼれた。スローな曲調の「ダンシング・オン・マイ・オウン」を納得の形で演じ、参考記録ながら昨年2月の四大陸選手権でマークしたフリーの自己ベストを1・34点上回る198・70点。ランビエル・コーチと抱擁を交わした宇野は「想像以上。試合、そして挑戦を楽しむことができた」と充実感に酔いしれた。

 世界選手権を見据え、4回転3種4本の構成に挑戦。最も不安を抱えていた冒頭の4回転サルコーは激しいピアノの旋律に乗せて着氷まで美しく、出来栄え加点で2・91点の高評価。勢いそのままに跳んだ4回転フリップ、基礎点が1・1倍になる演技後半の4回転―2回転の連続トーループも鮮やかに決めた。回転不足を取られたトーループ以外は会心の出来で、「練習でもあんな演技は一回もしたことがなかった」と目を丸くした。

 異例のコーチ不在でスタートさせた今季、グランプリ(GP)シリーズのフランス杯では自己最低の8位に終わるなど、どん底を味わった。すがる思いで頼った元世界王者のランビエル・コーチの下で「スケートを楽しむこと」を思い出し、一皮むけた演技を披露。最高の形で、2年ぶりの表彰台返り咲きが懸かる世界選手権の舞台、モントリオールに乗り込む。

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