新型肺炎猛威…東京マラソン一般参加中止 3万7000人走れず参加料1万6200円返還なし

[ 2020年2月18日 05:30 ]

昨年の東京マラソンスタート地点。今年は一般ランナー抜きで開催されることになった
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 3月1日に行われる東京マラソンの主催団体は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年の大会を一般ランナー抜きで実施すると発表した。「エリートランナー」枠の選手ら男女約200人のみで行う。男子は残り1枚となった東京五輪の出場切符が懸かっている。ウイルスの猛威は4万人近くが参加するマンモス大会を直撃。終息の気配は見えず、東京五輪への影響も懸念される。

 東京マラソン財団は「都内の感染者が拡大するなど局面が変わり、あらゆる事態を想定した決断」と説明。車いすの部を含め招待選手ら「エリートランナー」男女約200人だけが東京の街を走る。「準エリート」枠の約1700人と一般ランナー3万5370人(17日現在)は参加できなくなった。

 東京マラソンは、東京五輪男子代表の選考会を兼ねる。残り1枠を巡って、日本記録保持者の大迫傑(28)や前保持者の設楽悠太(28)らがしのぎを削る。全面中止すれば混乱は必至。ただレースを行えば、すでに多額の経費はかかっているものの、一定のスポンサー料や放映権料を確保できるとの計算もあったとみられる。関係者によると、都はさらなる感染拡大を招く事態を懸念。大会SNSなどに開催を憂慮する声が多く寄せられたことも影響したという。

 一般ランナーは毎回、10倍以上の倍率の抽選を突破して出場権を得る。今大会は11・1倍。参加料は今大会から5000円引き上げられて1万6200円となったが、同財団は参加料の返還は行わないとした。10万円以上の寄付をしている「チャリティー」枠の選手も返還はない。エントリー規約は荒天や「建物からの火災発生」などの際に払い戻すとしているが、ウイルス感染は想定されていなかった。似通うコースを走る予定だった五輪マラソンが札幌に移転したこともあり、都の関係者は「二重の不運が重なった」と嘆いた。

 一般ランナー全員に来年の大会で優先出走権が与えられることになったが、参加料は来年再び払う必要がある。都内の60代ランナーは「昨年まで参加料に含まれていた記念Tシャツ代も今年は別料金。ほぼ倍額になったのに残念」とこぼした。

 沿道のイベントも含めれば百数十万人が集う一大イベント。大会の縮小について元仙台検疫所長の岩崎恵美子氏は「ランナーの感染リスクは高くない。むしろ沿道に応援で集まる人のリスクが高い。市民の間で流行を抑えるための措置だろう」と指摘。スタート地点は毎回ラッシュの通勤電車並みで、号砲が鳴っても走り始めるまで1時間かかることもある。岩崎氏は「密集をなくせば感染リスクは減る」とした。

 今回の判断が、プロ野球やJリーグなど観客が集まるスポーツイベントに影響が及ぶ可能性もある。「流行のピークは4~5月」で東京五輪・パラリンピックが行われる夏には終息するとの見方もあるが、岩崎氏は「今の段階では何も言えない」と話した。

 《参加著名人も反応》フジテレビPRランナーとして参加予定だったモデルほのか(23)がブログを更新し「日々練習に臨んでいましたが残念」とし「一緒に走る予定だったランナーの皆さまも同じ気持ちだったと思います。東京オリンピックをかけた大事な大会なので当日はTVで拝見します!」とつづった。また脳科学者の茂木健一郎氏(57)もツイッターで「なんと…」と驚きを見せた。決定については「最近の状況を見ると、やむを得ない判断かもしれない」と理解を示した。

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