神戸製鋼、開幕3連勝 山中決めた今季初トライ「特別なことはしていないです」

[ 2020年1月27日 05:30 ]

ラグビートップリーグ 第3節最終日   神戸製鋼35-29サントリー ( 2020年1月26日    ノエスタ )

前半24分、サントリー・田村(右)を振り切り、中央にトライする神戸製鋼・山中(左はカーター)(撮影・成瀬 徹)      
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 各地で2試合が行われ、神戸製鋼は開幕3連勝を飾った。トップリーグ歴代4位となる2万6312人を集めた一戦で、サントリーに35―29の逆転勝ち。W杯日本代表FB山中亮平(31)が今季初トライを奪うなど活躍し、神戸での最多観衆を喜ばせた。

 アドレナリンの出る舞台が、好プレーを演出した。7点を追う前半24分。自陣でボールをキャッチした山中は蹴り返そう思った直後、考えを改めた。蹴るスペースがない上に、目の前にいたのはFW第1列の選手。「これはキックダミーでいける」。フェイントを入れてディフェンスを翻弄(ほんろう)。すると2万6312人の観衆がどっと沸いた。後押しされるように、敵陣に入り、25メートルのビッグゲイン。仲間に託すと、右に左にフェイズを重ねた最後、ボールが再び、自分の元へ。後はインゴール真ん中に飛び込んだ。

 「カウンターは結果的によかったです。トライは…特別なことはしていないです」

 今季初トライを涼しい顔で振り返った日本代表FBも、スタンドを埋めた大観衆には声を弾ませた。「満員の前でプレーできて本当にうれしく思います」。神戸製鋼にとって前半戦の山場とも言えるサントリー戦。トップリーグ初年度の03年度以来となる中継もされ、会場に足を運んだのは神戸では最多となるファン。選手冥利(みょうり)に尽きた。

 序盤、敵にあった流れを背番号15のトライで引き寄せ、昨季の決勝で大勝した相手を返り討ちにした。しかも、1・17後、初のホームでの試合。試合前に全員であの日の映像を見た意味もあった。

 「W杯効果もあると思うけれど、これからも、見て、何か感じてもらえるようなプレーを選手はやり続けるしかない」

 3試合連続のフル出場でも、3連勝でも満足はしない。山中の視線はずっと先にある。

 《中島がマンオブザマッチに》 今季初先発の中島が「多分、初めて」というマンオブザマッチに選ばれた。W杯をきっかけに一躍人気者となった日本代表プロップ。ボールを持つだけで大観衆が沸き、「イシー!」と声援も飛んだ。後半23分までプレーし、「タフなゲームだった。勝ってよかったし、いい試合だった」と満足そうい振り返った。

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