幕尻優勝の徳勝龍 プロ野球で“逆始球式”やりたい!

[ 2020年1月27日 13:57 ]

優勝から一夜明けあらためて喜びをかみしめる徳勝龍(撮影・西川祐介)
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 大相撲初場所で西前頭17枚目の幕尻で優勝した徳勝龍(33=木瀬部屋)が千秋楽から一夜明けた27日、東京都墨田区の木瀬部屋で会見し「何か夢のよう、今も自分じゃないようでフワフワしてます。(昨夜は)興奮してあまり眠れなかった。実感は全然、ないですね」と心境を明かした。

 千秋楽の結びで大関・貴景勝を破り、14勝1敗で初優勝。幕尻優勝は2000年春場所の貴闘力以来20年ぶり2人目の快挙だった。18日に急死した近大相撲部の伊東勝人監督に思いをはせて号泣したことに「張り詰めていたものが一気に出た。ちょっと泣き過ぎですね」と照れながら振り返った。

 奈良県出身の優勝は98年ぶり2人目。次の春場所(3月8日初日・エディオンアリーナ大阪)へ「いい成績を残さないと笑われてしまう。ここからが大事」と表情を引き締めた。

 また、軟式野球に励んだ少年時代から阪神ファン。当時は父の青木順次さん(73)がファンクラブ会員で甲子園に連れて行ってもらい、観戦したという。角界入り後は残念ながら甲子園を訪れる機会はなかった。

 初場所の幕尻優勝で一躍、時の人となり、今後は各方面から出演オファーが殺到しそうだ。自ら「野球とかないですかね」と興味を示した。しかも仰天プランを温めている。「始球式というより、プロの球を受けたいですね。ピッチャーの球をバシッと受けたい。関取になってからオーダーでキャッチャーミットを作ったんですよ。“逆始球式”ですね」。

 少年野球時代は4番でキャッチャー。漫画「ドカベン」の山田太郎というイメージだ。小6で体重100キロもある巨漢で「走るのはきつかった」ため、ホームラン性の当たりでも二塁打になったという。捕手は「いろいろ考えてリードする。一人だけ逆方向を向いていますしね」と大好きなポジションだった。ファンである阪神で“逆始球式”が実現すれば、初優勝の喜びをより一層かみしめられそうだ。

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2020年1月27日のニュース