ドラコンプロ・杉山美帆の飛距離アップレッスン “左手首を真っ直ぐ伸ばそう!”

[ 2019年11月29日 12:00 ]

解説の通りトップの時に左手首がまっすぐになっている杉山美帆プロ
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 今年の「日本ドラコン選手権」で309ヤードという驚異的な飛距離で優勝した杉山美帆プロの飛ばしレッスン。第5回目はトップ・オブ・スイングについてです。杉山プロによれば、トップ・オブ・スイングで左手首が甲側に折れる形は、飛距離ダウンにつながるとのこと。理想は左手首が真っ直ぐになっているか、多少手のひら側に折れているかです。その形を作るための方法を教えてもらいましょう。

 自分が持っているパワーを最大限にボールへ伝えることができれば、アベレージゴルファーの皆さんでも十分な飛距離を稼ぐことが可能です。ラウンド中に思いがけないぐらい遠くまでボールを飛ばしたことはありませんか?おそらくそのときは、ボールをつかまえたという感触が両手に残っていたはずです。インパクトでボールをしっかりつかまえることこそ、自分のパワーを最大限に伝える手段だと考えましょう。

 ところが、アベレージゴルファーの多くはインパクトでパワーを逃す打ち方をしています。クラブフェースが開いたままボールをとらえることが原因でしょう。ボールに右回転が加わり、力のないスライスが飛んでいくだけです。なぜ、フェースが開いたまま下りてくるのでしょうか。その答えはトップオブスイングでの左手首にあります。

 左手首が甲側に折れることを“背屈”と言いますが、この形からクラブを腰の高さまで下ろすと、フェースが開いています。最近の大型ヘッドのドライバーは慣性モーメントが大きいので、一度開いたフェースを閉じることは至難の業です。その結果、フェースが開いたままインパクトを迎えるしかありません。

 大型ヘッドに合ったスイングは、アドレスでフェースを軽く閉じたら、そのまま体の回転だけでバックスイングを行います。トップ・オブ・スイングでは左手首が真っ直ぐになっているか、手のひら側に折れる“掌屈”になっているのが正解です。この形からクラブを下ろすとフェースが開かないのでボールをつかまえることができます。

 左手首が背屈している人は、一度グリップを確認しましょう。以前説明した、ナックルが2個見えるフックグリップで握っていますか?この握り方ならトップ・オブ・スイングまでクラブを上げたときに、左手首が真っ直ぐになるか掌屈になります。左手親指の上にクラブを乗せるイメージを持つこともできます。逆に、手の甲が目標を向いたウイークグリップだと背屈しやすいので気をつけましょう。

 ◆杉山 美帆(すぎやま・みほ)1989年(平元)2月3日生まれ、埼玉県出身の30歳。8歳でゴルフを始める。拓大紅陵高卒。15年ATPミニツアー賞金ランキング3位。ドラコン自己ベストは320ヤード。1メートル63、53キロ。レッスンや自身の活動をYouTube「美スイングゴルフ」で配信中。

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2019年11月29日のニュース