ジャパンを支えて2大会 井沢ヘッドトレーナーだから分かる現代表の強さとは?

[ 2019年9月26日 08:00 ]

ラグビー日本代表・井沢秀典ヘッドトレーナー
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 W杯を戦うラグビー日本代表を支えるスタッフを紹介する。

 合宿中は息つく暇がない。井沢秀典ヘッドトレーナー(48)は、ストレッチを手伝い、給水係を務め、けが人が出れば応急処置をする。専用アプリで全選手の故障や体調を常に把握。故障者がいれば、チームドクターと連携し、どの練習なら可能か指示を出す。早く練習に参加させたい首脳陣と、意見がぶつかる時もある。故障と隣り合わせの競技。井沢さんらトレーナーは不可欠な存在だ。

 「戦地に送り出す親の気持ちってこんな感じだったのでは、と勝手に想像しています。試合が終わって、ケガなくロッカールームに帰ってくれることが、一番ホッとします」

 ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)体制だった15年もヘッドトレーナーを務めた。鍛える側ではなく、ケアする側だからこそ、選手の疲労が手に取るように分かる。前回大会も猛練習で有名だったが、今夏の合宿は「比にならないぐらい、今回の方がきついと思います」と、断言した。

 6月の宮崎は1日4部練習だった。朝8時に始まり、夜9時に終わる。休憩があるとはいえ、拘束時間が長かった。「寝られないという選手の声が多かった」。8月の北海道・網走は輪を掛けてハードだったが、選手はたくましかった。南アフリカを撃破したあの経験が、日本を変えたと感じている。

 「15年に比べて選手が強くなっている感じがします。日本のスタンダードがあれで上がったのではないでしょうか。当時、今年の練習をしていたら、選手はもっと壊れていたでしょう」

 順大ラグビー部時代、日本代表の練習を手伝った。91年W杯前の菅平合宿(長野県)だった。メンバーに故平尾誠二さんらがいた。ジャパンに憧れた。だから、12年に知人の医師に、今の仕事を誘われた時は「ウソだろ?」と耳を疑った。ジョーンズHCの面談を受けた3日後には代表合宿にいた。桜にかかわって8年になる。W杯は2度目だ。

 ジョセフ現HCによく言われる言葉ある。

 「ケガの説明をした後に、100%でできる状態なのか、とよくと聞かれます。ジェイミーは日本人的な、けど、でも、という表現を嫌います。じゃあ、どっちなんだ?って。自信を持って大丈夫と言えば、問題ない。頭の回転がめちゃくちゃ早いですね」

 大会前に福岡、マフィが故障した。1日も早い復帰のために、神経をすり減らしたことは、容易に想像できる。イエス・ノーがはっきりした指揮官の要求に応えながら、選手をサポートしている。(倉世古 洋平)  

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