【玉ノ井親方 視点】貴景勝、状況上向き…万全まで「あと1、2歩」

[ 2019年9月9日 07:30 ]

大相撲秋場所初日 ( 2019年9月8日    両国国技館 )

大栄翔(左)を突き落としで破った貴景勝(撮影・西海健太郎)
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 貴景勝は今の状態なりに、自分で思った通りの相撲を取れたのではないか。立ち合いの当たりに威力があったし、その後の流れも良かった。気迫も前面に出ていた。ただ、踏み込んだ時に足が1歩、2歩前に出ていなかったのが気になった。そこで足が出ていれば、いい時の貴景勝の相撲になっていたと思う。それができずに引いてしまったのは、やはり自分の中に不安があったからだろう。

 ただ、ケガの状態が上向きになっているのは間違いない。取った感触も良くなっていると思う。相手との間隔が空いて、一瞬体が泳ぐような感じになった場面でもよく体勢を残した。序盤は体もよく動く。だが、中盤から後半にかけて疲労がたまってくると膝が重くなる。そのときにどう対処できるか。下半身への負担を減らすためにも前に出る相撲を心掛けるべきだろう。(元大関・栃東)

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2019年9月9日のニュース