桃子 逆転優勝、前夜に3杯“日本酒パワー”で雪辱果たす

[ 2019年6月10日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ヨネックス・レディース最終日 ( 2019年6月9日    新潟県 ヨネックスCC=6456ヤード、パー72 )

副賞の米俵の横で笑顔を見せる上田桃子(撮影・尾崎 有希)
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 3位から出た上田桃子(32=かんぽ生命)が8バーディー、1ボギーの65で回り、通算13アンダー、203で逆転優勝を果たした。今季2勝目となる通算15勝目は、2位に6打差をつける圧勝。2位が3度という因縁の大会で初の頂点に立ち、賞金ランキングは5位から2位に浮上した。2位は通算7アンダーで一ノ瀬優希(30=ミロク情報サービス)、葭葉ルミ(26=富士住建)、キム・ヒョージュ(23=韓国)の3人だった。

 5打差で迎えた最終18番パー5は、2オンに成功。2メートルのバーディーパットを「決めないとしけた感じになるな」としっかり沈めて今季2勝目を手にした。今大会は過去に2位が3度。上田はやっと、笑顔で終えることができた。

 「この大会はプレーオフで負けたり、悔しい思いがあった。やっとリベンジすることができてうれしい」

 世界ランク34位のキム・ヒョージュを1打差で追う展開からスタート。最終組で1番はお互いバーディー発進も、7番パー3で2メートルにつけるバーディーを奪い追い付いた。9番でキム・ヒョージュがダブルボギーを叩いて逆転。そこから独走態勢を築いた。

 「“優勝して日本に来る”という記事を見てちょっと待った、と。それくらい彼女は素晴らしい選手。(日本ツアーの)みんなに感謝されてると思う」。今大会に勝って日本ツアー出場資格獲得を狙った強敵を阻止し、笑った。

 前夜は新潟で行きつけの飲食店に出向いた。普段は試合中は飲まないが、まずは日本酒の「ど根性」をおちょこ一杯。そして「屋守(おくのかみ)」のラベルに「喜怒哀楽に寄り添い、未来を変える一杯に」という言葉を発見し、「明日はとことん攻めていこう」と決めて、これを2杯飲んだ。合計3杯の日本酒パワーで持ち前の強気を前面に押し出し、逆転につなげた。

 この勝利で賞金ランク2位に浮上。今月末のアース・モンダミン・カップ終了時点で同ランク上位5人(有資格者を除く)が出場できるAIG全英女子オープンに近づいた。その先に見据えるのは東京五輪。07年賞金女王の32歳は「ピークはいつ?って聞かれますけど今だって思う」と力強く言った。

 【勝者のクラブ】▼1W=キャロウェイ・GBBエピック・スター(ロフト角9.5度、シャフトの長さ45インチ、硬さSR)▼3、5W=同Xホット・プロ(15、19度)▼4、6U=タイトリスト・816H1(23、27度)▼6I~PW=キャロウェイ・エイペックス16▼ウエッジ=同Xフォージド(50、54、60度)▼パター=オデッセイ・ホワイト・ライズiX♯1SH(ピン型)▼ボール=キャロウェイ・クロムソフトX

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