「Qちゃん2世」新谷 久々国際大会で銀も涙「自分、バカヤローって感じ」

[ 2019年4月25日 05:30 ]

陸上・アジア選手権第3日 ( 2019年4月23日    ドーハ )

女子1万メートルで31分22秒63の2位でゴールした新谷仁美
Photo By 共同

 女子1万メートルはかつて小出監督の指導を受けた新谷仁美(31=ナイキTOKYO TC)が東京五輪参加標準記録を突破する31分22秒63で銀メダルだった。14年に引退し、昨夏に電撃復帰。自らに金メダルを課して挑んだが、不本意な結果に終わり、レース後にはメダリストの恒例となった国旗を掲げる記念撮影もやんわりと拒否し、悔し泣きした。

 久しぶりの国際大会で銀メダルを獲得しても新谷の表情は曇ったままだった。残り3周でスパートしたハブテゲブレル(バーレーン)に反応できず、約7秒差をつけられた。「自分、バカヤローって感じです。1位しか許されない。2位で誇らしいと思ったらこの世界では生きていけないです」と晴れの復帰戦とはならなかった。

 銀メダルに泣いたレース翌日の24日には恩師の訃報を現地で知り、「ご冥福をお祈りしております」とコメントした。興譲館高卒業後、豊田自動織機で小出監督から指導を受けた。門下生として00年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さん以来の五輪となる12年ロンドン五輪に出場するなど、小出監督の下、実績を積み上げた。

 「Qちゃん2世」ともいわれた逸材は「このタイムでは世界では恥をかくだけ」。新谷の理想は高い。

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2019年4月25日のニュース