白鵬の師匠・宮城野親方 処分受け「次やったら白鵬が今までつくり上げてきたもの全てがなくなる」

[ 2019年4月25日 16:42 ]

処分決定から一夜明けて心境を語る宮城野親方。左奥には白鵬の優勝額レプリカが
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 大相撲春場所の優勝インタビューの際に三本締めをして日本相撲協会からけん責処分を受けた横綱・白鵬(34)の師匠、宮城野親方(元幕内・竹葉山)が25日、東京都墨田区の宮城野部屋で取材に応じ、「全部自分の責任。私の教え方が悪かった。はっきりと言えば良かった。もう二度とないし、あったらもうないと分かっていると思う。何もなくなる。名誉も何もない。白鵬が今までつくり上げてきたもの全てがなくなる」などと心境を語った。

 監督責任を問われ弟子よりも重い報酬減額「3カ月間、10%減額」を科された親方。この日、稽古は休みだったが、インターホンを鳴らすと、ちゃんこ場のある2階からすぐに1階へと降りて取材に対応。Yシャツ姿で、上がり座敷に用意した座布団に腰を降ろすと「次こういうことがあったら一緒につぶれる。それだけのことをしたと言いました」と切り出し、反省の言葉を繰り返した。

 問題行動は宿舎で見ていたようで「女将と2人でテレビを見ていて、まさかと思ったしビックリした。“また”と思ったし、女将も腰抜かしていた。起きてしまったことはどうしようもない…」と振り返った。18年九州場所でも優勝インタビューで万歳三唱を行い、協会から厳重注意を受けながら再び問題を起こし、けん責処分となった。それだけに「今回の件はもっと重い処分になると思っていました。白鵬には出場停止、私に関しては業務停止もあると覚悟していた。自分が一番責任ありますから。叱っていれば良かったですけど、やらなかったから、どちからかと言えば私が悪い。言葉が足りなかった」と責任を痛感した。

 白鵬とは24日の臨時理事会に出席する直前、宮城野部屋で合流。事態を重く見たのか、待ち合わせの時刻よりも早く到着した横綱から「ご迷惑を掛けて、すみませんでした」と謝罪されたという。そんな弟子の姿に「今回はいつもと違って、もう(同じ過ちを繰り返すことは)ないなと思いました。女将の前でも下を向いていたし、私の前でも謙虚だった。中々あれだけ落ち込んだ顔は見たことなかった」と反省の色が見えたようだ。

 白鵬は日本国籍の取得を目指し、モンゴル国籍の離脱を同国政府に申請中。日本相撲協会は、外国出身力士が年寄(親方)として残るには、日本国籍の取得が必要と定めている。問題が起きた後に明るみになった日本国籍取得に向けた動き。このタイミングだけに「次やったら親方どころの騒ぎじゃない。親方にもなれないと言った。私も白鵬もお互いつぶれる。本人が一番分かっていると思う。協会が決めたことを守らないといけない。協会あっての部屋、部屋あっての力士。お互い次はない。首飛ぶ気持ちでやらないといけない」と厳しい言葉を繰り返した。

 外国人力士を指導する上で、言葉の違いや生まれ育った環境の違いなど難しい面は多々ある。10代から白鵬を見てきた師匠もそれは同じだ。「日本人とは性格が違うし、文化が違う。日本の文化を教えていくしかない。言葉も慎めと。口は災いの元。双葉山さんも普段はひょうきんだったらしいけど、外に出たら黙っていたらしい。そこに貫禄が出ていた。横綱の品格が問われている。そこを直してもらいたい。親方衆からも横綱たるものを学んでほしい。そうすれば分かってくる。相撲自体は素晴らしいものを持っている。そこ(品格)がどうしても足りない。勉強してほしい。強かったら強いなりに謙虚さを持たないといけない」。持論を展開する中、横綱らしい品格を強く求めた。

 その中で、新大関・貴景勝の名前を挙げて「昔のお相撲さんに近い感覚がある。あまり話しをしない。無駄を言わない。そういうところを見習ってほしい。あれが白鵬だったら言うことないんだけどな」と話し、こう続けた。「将来、大物になってほしい。横綱になる可能性は十分にある。やっぱりものが違う。負けても同じ相撲を取り切れる強さがある。それが凄い。貴景勝が一番だよね。貴景勝以上にいいやつは出てこないと思う」。最後は若武者の未来に期待し、エールを送った。

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