24歳・大西葵の“強さ”感じたフェアプレー精神 最終日の涙は次への糧に

[ 2019年4月22日 09:30 ]

大西葵
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 熊本の熊本空港CCで行われたKKT杯バンテリン・レディース。第2日に15年以来2度目の首位に立った大西葵(24=YKK AP)は、最終日に8オーバーの80と崩れた。最終順位は42位。「結果は全然ダメでしたけど、この経験は無駄にならないから…。またこういう最終日最終組を繰り返してやっていきたいと思います」と涙を拭った。

 「あんなの初めて」。出だしの1番でバンカーからの第2打が右にシャンクした。まさかのOBでトリプルボギー。「別に緊張していた訳でもないのに。切り替えてはいたんですけど…」。10番でもティーショットをOBとしてトリプルボギーを叩くなど、68、70をマークした予選ラウンドとは別人の内容になってしまった。

 早々に優勝争いから離脱。苦しいゴルフを続けながらも、同伴競技者への思いやりは持ち続けた。23勝目を手にした李知姫が優勝会見で明かした。「彼女は苦しい1日だったと思うんですけど、すごく応援してくれて。ベテランなのに、気をつかってもらいました」。優勝争いを続ける李知姫が長いパットを打つと、「入れー!」と大西の声が聞こえてきた。自身がどんな状況でも、同伴競技者に敬意を払うフェアプレー精神。そこに、24歳のプロゴルファーとしての“強さ”を感じた。

 天真らんまんな美人プロ。大西には笑顔がよく似合う。次の最終日最終組は涙でなく、笑顔で終えて欲しい。きっと、「この経験は無駄にならない」。(記者コラム・中村 文香)

 ◇大西 葵(おおにし・あおい)1994年(平6)7月13日生まれ、千葉県我孫子市出身の24歳。9歳の時に父・直樹さんの影響でゴルフを始める。千葉学芸高卒。14年にプロテストに合格した。15年のマスターズGCレディースでの7位が最高成績。昨季の賞金ランクは115位(226万6000円)、今季はツアー予選会4位の資格で出場権を得た。趣味はショッピング。1メートル63、56キロ。血液型O。

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2019年4月22日のニュース