【林享の目】長谷川、最後までテンポ崩れず 成長を感じる

[ 2019年4月7日 08:20 ]

競泳 日本選手権第5日 ( 2019年4月6日    東京辰巳国際水泳場 )

女子200メートルバタフライ決勝、レースを終え力を出し尽くした様子の長谷川(撮影・小海途 良幹)
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 長谷川はまず派遣標準記録を突破できたことが良かった。昨年は2分8秒を切ることができなかった。前半を1分0秒台で積極的に入れば後半で失速し、後半のために力を温存しようとすると前半1分1秒台と遅れてしまう。この日の決勝は前半1分0秒60で入り、後半も大きく落ちることはなかった。

 泳ぎは隣のレーンだった大橋の大きなストロークとは対照的に、テンポを上げて泳ぐタイプ。悪い時にはそのテンポが崩れていたが、最後まで保てていた。冬場にいい練習が積めていた証だ。新たに大橋がエントリーしてきたことも、いい刺激になったと思う。

 2分6秒00の自己ベストとはまだ開きがある。200メートルバタフライは競泳の種目の中でも最も肉体的にきつい種目の一つ。やはり最後に少し失速があった。ここを粘れれば、タイムは向上する。世界選手権のメダルの可能性も十分にある。昨季の不振から脱し、いい兆しが見えたレースだった。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

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2019年4月7日のニュース