大迫 東京マラソン目標タイムは“?”、条件良ければ日本新も視野

[ 2019年3月2日 05:30 ]

東京マラソンの目標タイムを「??:??:??」と書き込んだ大迫(撮影・三島 英忠)
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 20年東京五輪マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」を兼ねた、東京マラソン(3日、都庁前〜東京駅前)の会見が1日、都内のホテルで行われ、日本記録保持者の大迫傑(27=ナイキ)は目標タイムを「??時間??分??秒」とボードに書いてけむに巻いた。ただ、日本記録を出したシカゴマラソンもタイムを気にしていなかったといい、条件次第ではMGCの“予行演習”以上の結果も期待できそうだ。

 前回大会を2時間5分30秒で制したディクソン・チュンバ(32=ケニア)が2時間3分台を目指すことを宣言した後、大迫は少し悩んでから目標タイムを書き込むボードにペンを走らせた。出した答えは「??:??:??」。想定外の回答だが、「今までタイムを気にして走ってきていない。タイムにこだわりすぎると力んでしまうので」と涼しい顔で理由を説明した。

 大迫は気象条件やレースの流れで変わってしまうタイムを重要視しない。「(記録は)自分ではコントロールできない要素に左右される。意識するのは無駄」と言ってしまうのが大迫流。日本最速男もレースは3連続3位。「しっかりと最後まで勝負に絡んでいけたら」とあくまで初勝利にこだわる姿勢だ。ただ、現時点でペースメーカーは2時間4分30秒から5分10秒での完走タイムを見据え、1キロ2分57秒程度を設定。「走り始めないとなんとも言えない」としながらも、「状態が良ければ前に行く。良くなければ後半から。体と対話をして決めたい」と条件次第では自身の持つ2時間5分50秒の日本記録更新への意欲ものぞかせた。

 東京マラソンは発着地点こそ違えど、MGC、そして東京五輪マラソンコースの一部を走る。大迫は東京を選んだ理由の一つに「雰囲気など独特の緊張感がある。それに向けた準備をしたかった」と9月15日のMGCへの予行演習と位置付けている。デビュー戦からここまではボストン、福岡、シカゴの3戦。東京都町田市出身ということもあり、過去には「東京は特別な地域。そこで走ることでモチベーションもキープできる」と話している。大迫流を貫いた先に“地元凱旋レース”での快挙が見えてくる。

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2019年3月2日のニュース