【有森裕子の目】小原、2度目のスパートは“価値あるチャレンジ”

[ 2019年1月28日 10:36 ]

大阪国際女子マラソン ( 2019年1月27日    大阪市・ヤンマースタジアム長居発着 )

31キロ付近で先頭集団を走る(手前から)小原怜、ファツマ・サド
Photo By 代表撮影=共同

 すでにMGCの出場権を得ている小原にとって、今回のレースは9月に向けてどれだけプラスになる経験を積むことができるかがポイントでした。先頭集団が絞られた後、まず30キロで先にスパート。ただ、迷いがあった分、少し中途半端になり、エチオピアの選手たちを引き離すことはできませんでした。これまでならそのままずるずる後退してもおかしくないところです。しかし、この日は違いました。諦めずに35キロでもう一度チャレンジ。結果的には逆に引き離されてしまいましたが、MGCや五輪を考えれば十分に価値のあるチャレンジだったと思います。

 それにしても小原以外にMGCの出場権を得たのが1人だけという結果は意外でした。専用のペースメーカーなど周囲の手助けにも限界があるので、ここまで来たらもう選手自身が自分で頑張る以外にないのかもしれません。(五輪2大会連続メダリスト)

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2019年1月28日のニュース