【二宮清純×注目パラアスリート(1)】車いすテニス 菅野浩二 クァードクラス転向で東京パラ目標に

[ 2018年9月27日 05:30 ]

笑顔で話す菅野浩二選手
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 20年東京パラリンピック開幕まで2年を切った。パラスポーツに精通する二宮清純氏(58)が、リクルート所属でリクルートオフィスサポート(東京都中央区)に勤務するアスリート3人を直撃。東京パラへの出場が期待される車いすテニスの菅野(すげの)浩二(37)、車いすバスケットボールの小田島理恵(29)、シッティングバレーボールの田沢隼(25)と熱く語り合った模様を4回連載する。

 二宮 本日はよろしくお願いします。早速、皆さんの“現在地”現在について教えて下さい。まずは、菅野選手はクァードクラスで世界ランキング4位。男子クラスでは国枝慎吾選手(34)が世界に羽ばたいていますが、菅野選手もメダルが狙える位置にいますね。

 菅野 頑張ります。今の環境になる前は、国枝選手のことを“すごいな”という感じで見ていましたが、今では一緒の大会にも出場しています。彼は意識が高いので、自分もまねをして、吸収しています。

 二宮 小田島選手、田沢選手も日本代表強化選手として活躍されていますね。

 小田島 はい。ただ車いすバスケットボール女子日本代表には世界ランキングがついていません。アジア・オセアニアゾーンで上位に入らないと、もっと大きな世界大会に出られないためです。今、アジア・オセアニアゾーンで3位なので、さらに世界ランキングを目指したいと思います。

 田沢 自分はシッティングバレーボールを始めてから3年ですが、当時、すでに東京パラの開催は決まっていました。それが競技を始めるきっかけだったので、ずっと意識してきました。日本の世界ランキングは17位なので、順位を上げていきたい。

 二宮 皆さんの現在の課題や今後についてはいかがでしょうか。

 菅野 元々男子クラスで10年以上プレーしていましたが、クァードクラスに転向して東京パラ出場を意識するようになりました。クァードクラスは三肢障害以上で首から下など、重度の障がいがあるメンバーが出ているクラス。ラリーよりも一発を磨いている選手が多くいます。最初は自分のプレースタイルをクァードクラスに合わせることが大変でした。

 小田島 小さい頃からボールを触っている人とは全然違い、バスケットボールに慣れませんでしたね。ボールだけでなく、車いすの扱いも大変でした。ただ、車いすバスケットボールの体験会に講師として来られた方が、パラに3回出ていた方だったので、自分も目指したいと思った。だから、東京パラのことは最初から意識していました。

 田沢 もともとバレーボールをしていたので、シッティングバレーを始めたときもボールの感覚は問題ありませんでした。その一方で、座りながら移動しなければならないし、体全部を使わなければならないことが難しかったですね。

 二宮 ありがとうございます。次は人生の転機となった出来事について伺います。(次回は10月4日掲載予定)

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