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“小さな戦士”フェレールの4大大会ラストマッチ「最高の時代にプレーできた」

同じスペイン人選手のナダル(右)に感謝するフェレール(AP)
Photo By AP

 ファイターは自らタオルを投げ入れて戦うことをやめた。第2セットの途中、ベンチから立ち上がったダビド・フェレール(36=スペイン)は首から下げた白いタオルをネットにかけた。主審に棄権を告げると小さく首を振り、彼のテニスへの情熱そのままのような真っ赤な鉢巻きを頭から外した。

 歩み寄るスペインの盟友、ラファエル・ナダル(32)との短い抱擁には、2人にしか分からない多くの思いが込められていただろう。敗者でありながら用意されたコート上でのインタビュー。「これが自分の最後のグランドスラム。みんなどうもありがとう。とても残念だよ」とあいさつすると会場はスタンディングオベーションに包まれた。

 今大会前、来年のスペインでの大会を最後に引退することを表明した。2年前に痛めたアキレス腱は毎朝耐えがたいほどの痛みがあり、トーナメントで週に何回も長時間走ることすら難しくなっていた。尽きないエネルギーで長年コートを走り続け、錦織圭とも激闘を演じてきた“小さな戦士”にも、ついに休息が必要な時がやってきたのだった。

 1メートル75の小さな体で世界3位にまで上り詰めた原動力は、コートの全てをカバーする俊敏なフットワークとボールへの執念。そのどちらも削り取られ、全米直前にランキングは16年ぶりにトップ100から陥落した。

 これが最後の4大大会と決めて臨んだ全米オープン、ナダル相手に6―3、3―4となったところで限界を迎えた。「最後のグランドスラムでラファとセンターコートで試合ができた。最後まで戦えなかったのは悲しいけど、自分はラッキーな男だ」

 4大大会では13年全仏での準優勝が最高で、ついぞ優勝には届かなかった。ビッグ4との対戦成績は17勝72敗。同時代に彼らがいなければ、そのキャリアはもっと輝かしいものになったかもしれない。「そんなことは考えてないよ。おかげで強くなれた。毎年成長できたんだ。彼らと戦えて楽しかったし、最高の時代にプレーできたと思う」。自らのキャリアを誇り、フェレールは最後の4大大会に幕を下ろした。

(雨宮 圭吾)

[ 2018年8月28日 15:27 ]

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