【岡崎真の目】宇野、0・1点を取りに行く“貪欲さ”再認識を

[ 2017年12月9日 09:00 ]

フィギュアスケートGPファイナル ( 2017年12月8日    名古屋市ガイシプラザ )

優勝したネーサン・チェン(中)、3位のミハイル・コリアダ(右)と記念撮影を行う宇野
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 ファイナルで2位という成績はもちろん十分に立派なのだが、優勝したチェンとの差はわずか0・5点。宇野はもったいないことをしたなというのが正直な感想だ。

 冒頭の4回転ループで失敗した後もしっかり4回転サルコーを決めるなど、前半はさすがと思わせるような滑りを見せてくれた。ところがそこからスピンがレベル4ではなく3になってしまうなど、小さなミスがいくつか重なった。特に惜しかったのは最後の連続ジャンプだ。本来は3回転サルコー―3回転トーループのコンビネーションのはずだったのに、単発にしてしまった。もし連続ジャンプを実施していれば、恐らく勝っていたに違いない。チェンとは僅差だっただけに、本当に惜しいことをした。

 全日本、五輪に向けて、これからも本当にわずかの差が明暗を分ける戦いが続く。0・1〜0・2点のところでも貪欲にしっかり取りに行かなくてはいけないということを改めて再認識してくれれば今回の2位も彼にとってはプラスになるはずだ。

 女子は2人とも素晴らしい演技だった。宮原の方がより洗練されていたように感じたが、ともに表彰台のチャンスは十分あるので期待したい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2017年12月9日のニュース