【砂村光信の視点】サンウルブズ 日本流連続攻撃根付いた初年度

[ 2016年7月17日 09:18 ]

スーパーラグビー最終節 サンウルブズ29―40シャークス

(7月15日 ダーバン)
 準備不足を考慮すればまずまずの参戦初年度だった。この日は敵地で4トライを挙げ、後半30分まで粘った。そのトライもサインプレーや早い展開、つまり相手のミスではなく自分たちが仕掛けて奪ったもの。主力を数人欠いた状態でも、日本特有の早い展開で、個人技ではなく連続攻撃で相手防御に穴を空けていくスタイルが根付いた。

 チームづくりは時間がかかるだけに、来季へ向けては新監督と選手の人選を急がなくてはならない。また、選手のコンディション見極めも重要となってくる。来月にはトップリーグが開幕し、総当たりの今季はリーグ戦だけで15試合を戦う。今後のトップ選手はSRと日本代表で年間40試合もの真剣勝負を強いられ、サンウルブズのメンバーが開幕とは一変したようにケガが懸念される。19年W杯にベストメンバーで臨めるような、きめ細かい配慮が不可欠だ。

 SRではどのチームにも20~22歳の選手が必ずいた。代表強化のためには計画的に若手を入れていく必要もあるだろう。その際に所属チームと良好な関係を築けるように今後はマネジメント部門の充実も求められる。(元U―23日本代表監督)

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2016年7月17日のニュース